トロハタに続いて鳥取県で食べたい海産物といえば、松葉ガニだろう。トロハタの旬は春であるのに対し、松葉ガニの旬は12月から2月と冬の時期になる。
松葉ガニとは成長したズワイガニのことを指すが、鳥取県に集まる松葉ガニは日本海の冬の王だ。ぎっしりと詰まった身は重く、甘さとジューシーさは他のカニとは一線を画す。甲羅部分のカニみそはコクの深い味わいで、ご飯やアルコールのお供にピッタリである。
松葉ガニを味わうなら、上のかろいちと同じく鳥取市の賀露町に店を構える『若林商店』だ。中国横断自動車道鳥取ICより、車でおよそ15分。明治の元年創業の若林商店は、鮮魚の仲介と水産加工を旨とする老舗。この2階に全室から海が見える食事処をオープンさせたのは平成10年のことである。
かにすきにはじまり、片身の茹で松葉ガニや焼きガニ、雑炊でシメる「かにコース」を筆頭に、「焼きがにランチ」や「松葉がにランチ」でランチタイムからカニを堪能できる。
かにコースは、予算に合わせて内容をカスタマイズできるのも嬉しい。カニ以外にも、新鮮な海産物を使った定食が多数用意されているので、日本海を味わい尽くすことができるだろう。