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【CG】アウディが高性能モデルe-tron Sにスポーツバックを追加予定。その実力とは

e-tron Sは、アウディ初となったEVモデルのハイスペックバージョンだが、「スポーツバック」は、その派生モデルとなるハッチバックタイプだ。現在、同時に発表されたe-tron Sと共に、開発中であるという。そこで今回は、e-tron Sのスポーツバックがどのようなモデルになるのか紹介しよう。

EV市場にアウディが初名乗り

ハイブリッド全盛の日本とは少々異なり、欧州ではさらに環境に配慮した性能を持つEVモデルが注目を集めている。EQCを擁するメルセデス、i3で戦端を開いたBMWに続き、ドイツ御三家のアウディも例外ではない。

アウディが市場に投入したブランド初の量販EVモデルは、SUVのスタイルを与えられたEV専用モデル「e-tron」だ。2020年の後半には派生モデルであるスポーツバックを導入予定であるという。

このスポーツバックとは、既存モデルであるA7スポーツバックやA5スポーツバックと同じように、5ドアのハッチバック方式を指している。分かりやすく伝えるならば、よりクーペスタイルに近づいたモデルだ。

アウディが作る初の量販EVというだけで期待に胸が躍るが、e-tron スポーツバックにはハイパフォーマンスモデルにあたる「S」の追加が予定されている。採用されるエアロダイナミクスの特許技術の申請を行ったという発表からも、「S」のデビューも間近ではないかとされている。

EVだからといって奇抜さはない安心できるデザイン

e-tronは、アウディらしい存在感を感じさせる8角形シングルフレームグリルを持つ。近未来的な雰囲気を放ちつつ、これまでのラインナップにも違和感なく溶け込んでくれる。

それほどクルマに興味がなければ、従来のQ7やQ5たちと似ている程度にしか思わないかもしれないが、それはアウディのデザインが合理的かつEVのモデルであっても「異端」に見せないほど熟成していることを示す。

また、高性能な「S」モデルらしく、スポーティな専用装備が与えられている。20インチのアルミホイールを標準装備し、オプションによって22インチにインチアップすることも可能だ。さらに、アイコンのグリルにはグレーの塗装が施され、フロント/リア共に専用デザインのバンパーを装着する。リアバンパーにはディフューザーインサートも採用された。

インテリアは、落ち着きのあるダークカラーで統一する。近年のアウディモデルにとっては当たり前となりつつあるアウディバーチャルコックピットをレイアウトし、高級素材のアルカンターラを採用したスポーツシートには、特別なモデルであることを示すSをモチーフとしたエンボス加工も施した。

モーターを追加することで得た圧倒的なパワーと操縦感

アウディのラインナップには、スポーツラインを示す記号として、いくつかのアルファベットが用意されている。

ベースモデルの「A」、AWDシステム搭載の高性能モデル「R」、「RS」はアウディ自慢のクアトロシステムを搭載したモデルとなり、「R」以上のスペックを有するモデルとなる。

今回、e-tron スポーツバックには「S」が与えられるワケだが、ファストバックスタイルのSUVとして、また当たり前のことだがEVとしては初めてのことである。その走行性能の高さを示す、自信の表れと言ってもいいかもしれない。

通常のe-tronとの大きく違うのは、モーターを1つ追加したことだ。従来はリア駆動用の電気モーターは1基のみだったが、「S」では2基の搭載となる。4輪自動車なのだから、リアタイヤは当然2つ備えている。ならば、リアタイヤを左右で1基ずつ受け持てばバランスは良がよくなる。アウディらしい合理的な考えだ。

このシステムの採用により、トルクベクタリングの正確さは増し、水平方向へのダイナミクスが向上。また、アウディA6アヴァント RS6に搭載されている機械式のスポーツデフと比べても、トルク制御に掛かる時間は75%カットされている。電気モーターによるトルクベクタリングシステムが与える恩恵は非常に大きい。

「S」に恥じない高性能

結論からいえば、e-tron S スポーツバックのスペックはかなりの水準にある。通常モデルのe-tronがシステム総合最高出力408PSなのに対し、S スポーツバックは最高出力502PSにまで向上している。数値だけでみれば94PSのパワーアップだ。

フロント側に配置されたモーターは、e-tron 55に搭載されるモーターと同様のモーターを採用。リアには最高出力203PSを発生させるモーターを、サブフレーム内部に背中合わせに配置する。

また、トルクに関しては、システム総合で99.0kg-mを発揮。リア側が受け持つトルクは62.9kg-mなので、いかにリアモーターが重要な役割を果たすかが分かるだろう。

このパワーで、2.5トンを超える巨体をぐいぐいと引っ張っていく。リアタイヤのトルクが強いお陰で、ゆったりながら力強い加速を得ることができる。さらに、ステアリングの応答性も抜群であり、リアタイヤの挙動をドライバーがしっかり感じられるため安定感や操縦性もしっかり確保される。

* * *

スポーティな高性能モデルなのだから、当然走りの質も高くなくてはならない。EVの「S」を求める人は、より「上質」を求めてこのモデルを選ぶはずなのだから。

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