北陸自動車道砺波ICより、国道156号線を経由して8キロ。『鳥越の宿 三楽園』は、岐阜県の北部から富山県西部を流れる庄川で、渓谷の温泉地として知られている庄川温泉郷に佇む宿だ。
大正13年に創業した料理旅館を前身とし、2016年発行のミシュランガイド・富山石川では4つ星、最上級の快適評価を獲得している。欧米文化が流入した現代においても、日本独自の文化が詰まった旅館だ。
庄内峡に面した客室からは、春の桜、夏の深緑という風に四季で映ろう景色を楽しめる。都会の喧騒から切り離された生き生きとした自然が旅の疲れを癒してくれるだろう。
竹や葭簀に網代を用いた天井、遊び心に満ちた三和土など、名工の技術が細部に宿る本館客室を始め、照明や色彩にもこだわった別館客室。和空間建築デザイナー・松葉啓氏が手がけた露天風呂付デザイナーズルームが、ゲストを癒しのひと時で包み込んでくれる。
また、温泉は全国的に見ても珍しい成分が違う2つの濁り湯だ。白濁色の炭酸水素塩泉は、美肌の湯としても名高い白濁色の湯。もう一方は、鉄分を多く含んだ赤茶色の湯だ。豊富な湯量を誇る2つの温泉に、ゆるりと身を任せてみよう。