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欧州ホンダ、新型HR-Vの新デザインを公開 ハイブリッド専用車へ

2021年3月25日、欧州ホンダがHR-Vの新デザインを公開した。ハイブリッド専用として生まれ変わる新型HR-V。導入は2021年の後半を予定している。

一体感を強くした各部のデザイン

多くの人は、新型HR-Vのフロントフェイスを見て驚くのではないだろうか。なぜなら、先代の面影がほとんど残されていないため。その結果、新型はHR-Vの後継モデルというより、“ホンダの”ニューモデルになったという色合いが強い。

新型HR-Vが先代より受け継いだのは、クーペスタイルのSUVである、という素性くらいなものだろう。新しいフロントフェイスには、ボディとの塊感を高めるためボディと同色の塗装が施されたグリルが装着される。さらに、ヘッドランプもグリルと同じくフロントのクォーターパネルとなじむように装着されたおかげで、視覚的にもほぼ主張がない。

シャープな顔つきが特徴的だった先代と比較すると、随分とマイルドな顔つきになったことが分かる。この辺は、賛否両論あるだろう。

しかし、新型HR-Vに採用されているデザインはクリーンさとモダンさを両立させた、ホンダの最新デザインフィロソフィーである。これから、ホンダ車のデザインがどうなっていくのか、その未来を投影しているのがHR-Vだ。

水平なキャラクターラインに滑らかなボディ。一体設計となったテールゲートのハンドルにリアカメラ、ナンバープレートライトが、その滑らかさに拍車を掛ける。

車内は快適そのもの

新型HR-Vのインテリアは、「マン・マキシマム/メカ・ミニマム(M・M)」というホンダの基本的な設計思想に基づいてデザインされた。ホンダのエンジニアの間では、「M・M思想」と呼ばれるこの考え方。「人のためのスペースは最大に、メカニズムは最小に」を意味している。平たくいえば、車の部品を小さくして、人のための居住空間を広げようよ――ということだ。

この大原則に基づいて設計されたHR-Vは、搭載するハイブリッドパワートレーンのパッケージングをより効率化。クラストップの室内空間を実現することに成功し、大人4人がホンダの思惑通りまさしく“マキシマム”な快適さでシートに座ることができるという。

だが、居住空間が広いだけでは快適とはいえない。新型HR-Vは、開放感にもこだわった。各ウインドウは採光量を最大限に増やすよう設計され、水平基調のインパネによって前方視界も良好。ボンネットもフラットで、視界を遮るものは無いに等しい。

直感的に、安全に

新型HR-Vのインテリアについて深堀りしておくと、上で取り挙げた「M・M思想」の他、ヒューマン・マシン・インターフェイス、通称“HMI”というコンセプトも採用されている。これは、ホンダが掲げる安全で快適な運転を可能とする新たな運転環境の提案だ。

具体的には、最短の時間で正確な情報を伝える「瞬間認知」と、自然な感覚で的確な操作が行える「直感操作」を核とする考え方である。この考え方に基づいて、新型HR-Vではドライバーの視線移動を可能な限り減らし、操作系のレイアウトをより洗練されたものとした。

スイッチ類の配置が最適化されたことで、オーディオや空調、インストルメントパネルをドライバーの視界に近づけて配置。視界の動線上に置くことで、安全かつ直感的な操作ができるという。

また、シートアレンジにもこだわる。パワートレーンがコンパクトになったことは述べたが、更にセンターレイアウトとした。この変更によって、シートがフォールドフラット、フリップアップできるマジックシートが採用されている。ラゲッジスペースの使い勝手はもちろん、多彩なシートアレンジが可能になったのである。

※ ※ ※

新型HR-V、日本国内ではヴェゼルと呼ばれるモデルがデザインを新たに生まれ変わる。新型HR-Vでは、全車でハイブリッド専用車へ。2022年までに、欧州で販売している全てのモデルをハイブリッド・PHV・EV・燃料電池車にすることを掲げるホンダの計画の一環だ。

その結果、ヴェゼルにはラインナップしている1.5Lのガソリンモデルはカタログより姿を消している。電動化ビジョンを推し進めるホンダの、まず第一歩ということになるだろうか。

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