岐阜県に伝わる伝統的な漁法として、鵜飼があることは全国的にも有名だろう。この鵜飼、稲作と同時に中国から伝わったとも、日本独自に行われるようになったとも言われているが、いずれにせよ1300年以上の歴史があるというのだから驚きだ。
一般的には岐阜市で行われている長良川の鵜飼が有名であるが、実は流域を同じくする関市でも行われている。関市の鵜飼は古瀬鵜飼と呼ばれており、日本の重要有形民俗文化財にもなっている。
鵜を操る鵜匠が狙うのは鮎だ。関市では、この鮎を使った関鮎丼がご当地グルメとなっている。生まれたのは2010年と最近の出来事だが、香魚とも呼ばれる鮎を贅沢に使った丼は各飲食店に広まり、それぞれ個性的な関鮎丼を提供している。
そんな関鮎丼が味わえる名店として名高いのが、関市で創業40年以上の歴史ある『やまなみ』だ。東海環状自動車道富加関ICより、車でおよそ10分の場所に立地するやまなみ。ここでは「鮎ソース丼」と呼ばれる関鮎丼は、鮎を揚げてソースに潜らせ、ご飯の上にそのまま立てた豪快なビジュアルをしている。骨まで食べられるようにからりと揚げられた鮎は風味も豊かで、ソースとの組み合わせもバッチリ。長良川の恵みと、伝統漁法に感謝しながら頂こう。駐車場は25台も用意されている。