滋賀県の長浜に古くから伝わる郷土料理が、焼鯖そうめんである。この料理、その名の通り焼いた鯖を甘辛い味付けで煮込み、その煮汁でそうめんを茹でたもの。日本海で獲れた鯖を京都へ運ぶ途中、長浜にも鯖が持ち込まれ生まれたとされる。
また、湖北地方には農家へと嫁いだ娘の身体を案じて焼鯖を届ける五月見舞いと呼ばれる風習がある。届けられた焼鯖とそうめんを一緒に炊いて食べられる手軽さから、広く愛される定番料理となったのだ。
滋賀県長浜市の南呉服町、長浜駅から徒歩5分の場所に店を構える『成駒屋』は、近江牛や鴨鍋といった滋賀県ならではの料理を味わえる店。さまざまなメニューの中に、焼鯖そうめんもラインナップしている。
成駒屋の焼鯖そうめんは、ゆっくりととろ火でそうめんと焼鯖を炊き込んだ絶品。骨まで食べられるようサクサクに焼き上げられた鯖の旨味が溶けだしたダシも抜群だ。焼鯖そうめん単品でも充分楽しめるが、おすすめは「焼鯖そうめん定食」。しっかり味の付いた焼鯖はご飯のお供としても最高だ。
車でのアクセスは、北陸自動車道長浜ICより、車でおよそ10分。店舗から10メートルほどの場所に専用駐車場も用意してある。