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ヒュンダイ、新型MPV STARIA(スタリア)の情報を一部公開 詳細は2021年末にも発表

2021年3月17日、現代グループ・ヒュンダイより新型ミニバンSTARIAに関する情報の一部が公開された。スペックやその他詳細は、今年の後半にかけて完全に公開される予定だという。

近未来と伝統建築の融合

キア含む、韓国現代グループのヒュンダイがそのデザインを大胆かつ奇抜なルックスに、次第にシフトしているのは周知の事実であろう。その姿が明らかになったSTARIAもまた、例に漏れない。やもすれば奇抜に映りかねないほど、大胆なデザインを掲げる。

このデザイン、ヒュンダイは宇宙船だという。真一文字で繋がったバー型のデイタイムランニングライトを始め、特徴的なパターンが施された大型グリルには8つずつ、左右合わせて16このモダンな外観のヘッドライトがきっちりと収まっている。

また、全てのウィンドウは極限まで拡大され、内部からの視認性と共に開放感も向上させた。これは、朝鮮半島で伝統的な建築様式となっている韓屋(かんおく)を車のデザインに反映させたものだという。

エクステリアデザインの第一印象派、「無個性を突き詰めた個性」とでもいうのだろうか。大型のフロントグリルや車幅一杯に広がったデイライトこそ目を引くが、メッキの加飾はおろか、キャラクターラインも一切排されている。そういえば、近頃何かと話題の航空宇宙メーカー・スペースXが手がける宇宙船ものっぺりとした卵型に近い形状をしていたことを思い出した。

となれば、ヒュンダイがSTARIAのデザインを宇宙船と言っているのにも合点が行く。両者に違いがあるとすれば、タイヤが4つ付いているか、ジェットエンジンが積んであるかの違いなのだろう。

ヒュンダイ スタリア

様々なアレンジに対応する11人乗りシート

さて、散々宇宙船的であることをアピールしているヒュンダイのSTARIAだが、分類はマルチ・パーパス・ヴィークル、多用途車両。つまり、ミニバンとなる。

最大でなんと11名定員となるSTARIAは3つのトリムレベルで構成され、9名もしくは11名定員のツアラー、2名から5名定員のカーゴ、トップグレードにあたり7名から9名定員のスターリア・ラウンジが設定されるようだ。さらに、市販の乗用版だけでなく商用版の展開も予定されているという。

この豊かなバリエーションは、用途に応じて様々なアレンジを可能とするシートに秘密がある。7人乗り仕様のシート2列目には、電動調整機構はもちろんリラクゼーション機構を搭載。9人乗り仕様ともなれば、2列目シートには新幹線のシートを彷彿とさせる回転体座機構を採用。シート自体を回転させることで、2列目の乗員と3列目の乗員が向き合うような格好になる。

移動中の車内で過ごす時間を快適かつ、より価値のあるものにする目的達成のために採用された答えがシートアレンジの多様性であるのなら、ユーザーは使いこなさなければ損をするだろう。

ヒュンダイ スタリア

内装もいたってシンプル

グレード構成とシート機構については先に触れたが、インテリア自体のモチーフはクルーズ船だ。インパネの上部には巨大な10.25インチのインフォテインメントシステム用のモニターが鎮座する。

ドライバーに各種情報を伝達するためのデジタルゲージクラスターがダッシュボードから飛び出し、スイッチ式のギアセレクターを備えた。さらに、アンビエントライトは64色となり、車内の彩りすらも自由自在だ。

と、ヒュンダイの新型STARIAについて分かっているのはここまで。パワートレインを含むSTARIAの正体は今年の後半に発表されることになっている。ここにきて、ヒュンダイの次世代モデルに対する姿勢とデザインがはっきりと示された。

韓国でこのデザインが受け入れられるなら、ジョークとして「宇宙人専用カタログ」や「未来人専用カタログ」(共に現在は閲覧不可)まで用意されていた、天才タマゴことトヨタのエスティマの復活も願わずにはいられないが、今更それを言っても仕方のないことだ。

ヒュンダイ スタリア

※ ※ ※

繰り返しになるが、新型STARIAの詳細は年末にも発表される予定だ。スペックはおろか、販売価格も不明。多くの謎に包まれた1台であるが、日本に入ってくることはまずないだろう。今はとにかく、STARIAが乗用に商用に、活躍する姿を祈るばかりである。

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