CAR

レクサスのGSが生産終了!! 現行モデルや歴史について振り返る

2020年4月23日。レクサスが、ハイブリッドモデルである450h含む全てのGSの生産を同年8月を持って終了することを正式に発表した。ファンにとっては、かなりショッキングな発表だったのではないだろうか。そこで今回は、レクサス GSがどのようなモデルだったのか、その歴史や概要について振り返っていこう。

レクサスの現行型L10系GSの魅力に迫る

レクサスの現行型L10系GSには、特徴的なエクステリアデザインが与えられている。その一つが、スピンドルグリルだ。アッパーグリルとロアグリルを一つに合わせたこの形状のグリルは、現在のレクサスブランドでも初めてGSに与えられたものなのだ。

このスピンドルグリルにLEXUSの”L”を示すL字型LEDを内蔵するヘッドライトを組み合わせることで、誰が見てもレクサスのGSであることを強烈に主張している。

さらに、初代から2代目モデルに掛けてのっぺりとしてたスタイルも、プラットフォームを刷新することでそのイメージを払拭。3代目モデルよりもさらにマッシブになったボディは、伸びやかなラインを描くクーペスタイルとなった。独特のスタイリングは、GSのグランドツーリングセダンとしての躍動感やスポーティさを演出している。

大きく変貌したエクステリアに比べ、インテリアを覗いてみると、正当かつ純正に進化を遂げていることが分かる。

直線的で水平を基調としたインパネ周辺は使いやすくて機能性に溢れているし、グレードによって異なる素材が採用されているシート表皮は触り心地がいいばかりではなく、乗員の身体をしっかりとホールド。包み込むようなシート設計も相俟って、疲れを感じさせにくい。バンブーやアルミ材など、さまざまなマテリアルを用いたパネル類は、GSの車内を高級ホテルの一室やスポーティなコクピットにも変えてくれるだろう。

また、パワートレーンにも注目したい。4代目L10系GSには、トヨタとして史上初めてグレードにより、異なる2つのハイブリッドシステムが用意された。

GS450hには、3.5L V型6気筒エンジンを搭載するハイブリッドシステム2GR-FEX。一方、GS350hには2.5L V型4気筒エンジンを搭載する2AR-FSEという構成だ。どちらも、高い動力性能に加えてモーターのアシストによる低回転域からのなめらかな滑り出しと、このクラスのセダンとは思えない燃費効率を生み出してくれる。

後輪駆動で、高い運動性能とプレミアム感を持ち合わせるGSは、国産車でも類を見ない個性を持った一台だといえるだろう。

レクサス GSの歴代モデルを振り返る

今でこそ日本市場で高い人気を誇るGSだが、初代モデルが販売された1993年当時は日本国内専売モデルではなかった。北米で販売を開始した初代S147系レクサスGSのデザインを手がけたのは、映画ファンならなじみ深いデロリアンや名車として名高いランチア・デルタのデザイナーでもあったイタルデザイン・ジウジアーロだ。

3.0L 直列6気筒エンジンを搭載し、高い動力性能とセルシオ顔負けの高級感でグランドツーリングというGSのコンセプトを確立したモデルだった。

初代モデルが登場した5年後の1998年、日本国内でアリストが2代目へとフルモデルチェンジを受けることになる。合わせて、登場したのが2代目S16系GSだ。

日本国内仕様と同じく丸目4灯の特徴的なヘッドライトを持ち、パワートレーンには従来の直列6気筒エンジンに加えて4.0L V型8気筒エンジンを追加。サイズアップしたエンジン出力により、更なる動力性能を手に入れている。

さて、レクサス GSは、3代目S19系より大きな転機を迎えることになった。というのも、レクサスブランドが、日本国内での展開を開始したためである。この時、レクサスのラインナップとして一番槍を持たされたのがGSとIS、ならびにSCだった。

エクステリアデザインこそキープコンセプトであり、大きな変更は加えられていないものの、細部においては全く異なる車種といえるほど手が加えられている。追加された3.5L V型6気筒エンジンは最高出力315psを叩き出すモンスターエンジンであり、この数値はトヨタの長い歴史の中でも最高の数値だった。

また、GS 450hに繋がるハイブリッドモデルがラインナップに加わったのも、3代目GSのトピックスだ。

ただし、このハイブリッドモデルの追加は決してGSが燃費重視に舵を切ったワケではない。モーターの強烈なアシストをターボの代わりにすることで、パワーを重視したハイブリッドモデルであることを示したのだ。

そんなGSは、2012年になりフルモデルチェンジを受ける。4代目となったL10系GSは、GSのキャラクターアイコンだった丸目4灯を廃止、代わりに他のモデルにも採用されていくことになるレクサスブランドのアイコン・スピンドルグリルが採用された。

これにより、一目で次世代のレクサスのモデルであることを示すデザインを手に入れたGSは、フラッグシップモデルであるLSに次ぐミドルクラスセダンとして販売を開始する。

拡大したボディサイズと高級感溢れるインテリア。さらに、プラットフォームを一新し、エンジン出力を向上させたことによる高い動力性能は、国内外からも高い評価を受けることとなったのである。

レクサスGSの最後を飾る特別仕様車・GS エターナルツーリング

2020年8月をもって生産を終了するレクサス GSであるが、同時に最後の特別仕様車が発売されている。モデル名は、レクサス GS Eternal Touring(エターナルツーリング)だ。

この特別仕様車はGSのグレード 450h・350・300h・300“F SPORT”をベースとしており、Fモデルの様々な装備を受け継いでいる。

エクステリアは、グリルやホイール、サイドミラーをブラックアウトすることで精悍さを演出。インテリアには、高級素材アルカンターラを用いたシート表皮やパネルにはカーボンを採用。鮮やかなレッドカラーをアクセントとしたことで、スポーティな室内に仕上がっている。

トヨタのモデルで生産終了になったセダンと言えば、2019年に生産を終了したマークXが記憶に新しいが、GSは最後の特別仕様車になってもマークXのように「ファイナルエディション」とは名づけられなかった。

GSの有終の美を飾る最後の特別仕様車の名前はエターナルだ。これには、GSが生産終了した後も、レクサスブランドがGSというモデルでこれまで築き上げてきたグランドツーリングというコンセプトへの拘りはなくさない、という意図が込められているのである。

* * *

レクサス GSは、初めてレクサス専売モデルとなった経緯やブランド初のハイブリッドモデル登場。スピンドルグリルの採用など、レクサスのラインナップでもブランドをけん引する存在としてさまざまな挑戦が試みられてきたモデルだ。

世界のSUV人気に押され、レクサスもラインナップにSUVを充実させた流れの中、ブランドの開拓者とも呼べるGSが姿を消すのはさみしさを感じざるを得ない。

しかし、上質でスポーティなクルマ造りをするレクサスのコンセプトの基盤を作ったGSは、間違いなく名車と呼べる存在だといえるのではないだろうか。

関連記事

  1. ヒュンダイのクロスオーバーSUV コナにハイパフォーマンスモデル…
  2. 【BMW X7 M50i】送り出した陸上の豪華客船、この上ない贅…
  3. 【トヨタ ヤリスクロス】独特な色で魅せるコンパクトSUVは、価格…
  4. 第1章 開発コード「K-10」──「SUBARU 360」の登場…
  5. 【テスラ モデルY】ミドルサイズSUV 欧州でデリバリー開始エン…
  6. 北米トヨタ、シエナにウッドランドエディションの追加を発表 ミニバ…
  7. 【ビュイック エンビジョン】フルモデルチェンジ 中国で戦うミドル…
  8. 第2章 ラグジュアリースポーツ「117クーペ」と、いすゞの羊「フ…
  1. シントトロイデン 2021-2022シーズン ユニフォーム

おすすめ記事

  1. シントトロイデン 2021-2022シーズン ユニフォーム

Category



PAGE TOP