岡山県の北部、山の緑が豊かな津山市で多くのファンを抱えるご当地グルメといえばホルモンうどんだ。705年にはすでに牛馬の市場が開かれ、取引が行われていた津山。肉食が禁じられていた明治以前にも、全国的にも珍しい健康のために食べるとして、津山の牛肉は有名であったとされる。
そんな津山で、ホルモンが一般的に食されるようになったのは市内に食肉処理場があることはもちろん、発達した技術によってホルモンが10分以内には洗浄処理を受けるため。この驚異的な処理スピードが、ホルモンの鮮度を抜群に保つ秘訣なのである。
新鮮なホルモンと、うどんの相性は抜群。ホルモンが持つ独特な旨味と絡むうどんは、コクのあるタレとベストマッチするという。
現在では、津山市内にある50店舗以上でホルモンうどんを食べることができるが、『橋野食堂』は創業120余年を誇る老舗。アクセスは中国自動車道津山ICより、車でおよそ5分。看板メニューはもちろん「ホルモンうどん」で、気軽に立ち寄れる雰囲気から地元民のみならず、観光客からも大人気の名店だ。
橋野食堂のホルモンうどんは、普通から始まりピリ辛、激辛と3段階で味の調節ができる。ぷりぷりとした歯ごたえが楽しいホルモンと、濃い目の味噌ダレのおかげでいくらでも食べられそうな1皿に仕上がっている。