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【GMC Yukon(ユーコン)】フルサイズSUVが2021モデルに 新たにオフロードモデルのAT4を設定

GMCのフラッグシップSUV・ユーコンが、2021年モデルになった。フルモデルチェンジに際し、よりオフロードでの有用性をアップさせたAT4をラインナップに追加。「偉大な川」の車名が与えられたユーコンは、どのような進化を遂げたのだろうか。

GMCが提唱するプレミアムオフロード

ユーコンの初代モデルがデビューしたのは、1992年。ボディサイズによって通常のユーコンとホイールベースを延長したユーコンXLという2モデルが設定されており、ゼネラル・モータースがシボレーブランドより製造・販売を行っているシボレー・タホと、サバーバンのOEMモデルである。

とはいえ、差別化するために与えられているデザインは、ユーコンをユーコンたらしめるための全く異なる専用デザインだ。まずもって目に飛び込んでくるのは、GMCバッジを備えた巨大なフロントグリルだろう。その左右には、GMCのシグネチャーCシェイプでデザインさらたデイタイムランニングランプと、LEDのフォグを内包するヘッドランプが輝く。

また、ユーコンにはデナリという高級グレードが存在するが、それとは逆にAT4はオフロード性能を追求したグレードである。そのため、グリル下部にはスキッドプレートと、リカバリー用の赤いフックを2つ装備。32度のアプローチアングルを確保するため、顎を斜めに削ったようなフロントマスクが特徴的だ。

ユーコンAT4は、GMCが掲げる所のプレミアムオフロードを象徴するフルサイズSUVだ。 2021年モデルとなったユーコンが、これまでで最高のドライビングダイナミクスをもたらすことがはっきりと見えてくる。

5.3LのV8エンジンと驚異的な牽引能力

ユーコンAT4に搭載されるパワートレーンは、最高出力355hp/最大トルク383lb-ftを発生させる、5.3LのエコテックV型8気筒エンジンだ。これに、10速のオートマチックトランスミッションを組み合わせる。

パワフルな心臓部となっているのは明らかであるが、AT4にはオフロード性能を向上させるためにアクティブレスポンス4WDを標準で搭載。路面状況に応じて、適切なトルク配分を行う。

さらに、起伏のある地形をユーコンAT4が走ることを余儀なくされた場合、ドライバーがブレーキペダルを踏む回数を減らすため、ヒルディセントコントロールも採用。よりスムーズな悪路走破を実現した。

また、新開発の装備としてエアライドアダプティブサスペンションシステムを用意する。これは、電磁ダンパーと車高を調整できる可変レートのエアスプリングを組み合わせたメカニズムだ。モードによって、1~2インチの間で車高を変化させることができる。

純正で装備されるグッドイヤー製20インチオールテレーンタイヤや、これらのメカニズムが組み合わされた結果、ユーコンAT4は最大で8200ポンド(およそ3700kg)までの牽引能力を獲得した。キャンピングトレーラーはもちろん、雪山を走り回るためのスノーモービルも楽々引っ張って走ることができる。

巨大で快適なインテリア

ユーコンAT4のインテリアで特徴的なのは、初めて採用された専用のブランデーアクセントと、ダークブラッシュドアルミニウムで加飾したアスレチックジェットブラックカラだろう。フロントシートのヘッドレストには「AT4」ロゴが刺繍され、ドアパネルやダッシュ、センターカップホルダーエリアには木目調のパネルではなく、本物の木材を用いた。

インテリアデザイン自体は、シボレーのタホとサバーバンと多くを共有しているものの、高級感は段違いである。

また、ユーコンAT4はリアシートの快適さに驚かされる。2014年にデビューした4代目と比較すると、3列目のレッグルーム が41%拡大するとともに、トランクスペースの積載量が66%増加しているという。

2列目のバケットシートは完全に再設計され、各方向に最大5インチまで手動でスライドする。3列目シートを折りたたむことで、その広さをさらに高めることが可能。

さらに、1列目のシートバックにある12.6インチの対角タッチスクリーンの存在により、長時間の移動も退屈することはない。HDMIを介してゲームをプレイすることもできるからだ。車内に8箇所あるUSBポートに接続して、お気に入りのメディアを持ち込むこともできる。

※ ※ ※

GMCが誇るフルサイズSUV・ユーコンを、オフローダーとして仕上げたAT4。まさしくプレミアムオフロードと呼ぶに相応しい1台だ。販売価格は66095ドル(日本円でおよそ680万円)からとなっている。日本国内で購入するなら輸入に頼ることになるが、日本車にはないスケールのオフローダーが欲しければ検討するのもいいかもしれない。

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