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VW傘下、チェコの自動車メーカーシュコダから新型EV・Enyaq iVが発表

シュコダ・オートが、新型EV『Enyaq iV』を発表した。Enyaq iVには、フォルクスワーゲングループで採用されているEV用プラットフォーム「MEB」が用いられる。ブランドでは初めてのEVとなるEnyaq iVは、期待のモデルだ。

シュコダ・オートとは?

シュコダ?と、聞きなれないメーカー名に首を傾げた方も多いかもしれない。今回は、気になる新型車・Enyaq iVの前にシュコダについて少し解説しておこう。

シュコダ(Skoda)は、中央ヨーロッパに位置するチェコ共和国の都市、ムラダー・ボレスラフに本社を置いたチェコ最大手の自動車メーカーである。

1895年に自転車メーカー・ラウリン&クラメント社として創業し、自動車の製造に着手したのは1901年だ。その後、1924年に鉄道を走る車両や軍需メーカーであったシュコダ工業株式会社に買収され、1991年にフォルクスワーゲン傘下へ加入。現在のシュコダ・オートとしての形になった。これにより、シュコダが作るモデルは急激に近代化が進むことになり、欧州を始めとして世界の市場で高い評価を受けることとなった。

日本ではほぼ目にする機会がないシュコダ車だが、コンパクトかつ高級感あるデザインのファビアやフラッグシップのスペルブ、主力のハッチバックであるオクタビアなど、多くの魅力的なモデルを世に送り出している。

強烈なインパクトを放つエクステリア

さて本題である。今回発表されたEV・Enyaq iVには、シュコダの新しいデザインフィロソフィーを採用。これは、新型となったオクタビアやスカーラにも取り入れられており、本国の名品で高級グラスなどに使われるボヘミアンクリスタルの彫刻をモチーフにしているという。これは、キャラクターラインやクリアな塗装に反映されており、独特のエクステリアを形作っている。

Enyaq iVのデザインで、最も特徴的なのはフロントだろう。電動モデルなのでフロントグリルは必要ないが、一目見てシュコダの車だと周囲にアピールできるような大型かつ個性的なルックスが与えられた。マトリクスヘッドランプは全てLED化され、一際目を惹くデザインを目指したという。

シュコダ Enyaq iV

EV用モジュラープラットフォーム・MEBを採用

Enyaq iVに採用されている「MEB」は、次世代のEV用として2019年に開発されたモジュラープラットフォームだ。MEBはモジュラー・エレクトリック・ドライブキットの頭文字を取った名称で、フォルクスワーゲングループが展開する次世代EV『I.D.』シリーズなどにも実走される予定だ。このI.D.シリーズとEnyaq iVは、異母兄弟ということになる。

コンパクトカーから7人乗りの乗用車への採用を想定して開発されたこのプラットフォームをベースとしたEnyaq iVは、エントリーグレードにあたるEnyaq iV 50でバッテリー容量55kWhとなり最高出力109kWのモーターが搭載される。最大で340kmの航行が可能だ。

また、Enyaq iV 60/80においては最高出力がそれぞれ132kWh/150kWhとなり、エレクトリックモーターを2つ積む上位グレードEnyaq iV 80XおよびスポーティグレードのEnyaq iV vRSでは最高出力195kWh/225kWhを発生させる。

* * *

Enyaq iVは、SUVスタイルのEVだ。既存のラインナップに比べフロントエンドを短縮した。ルーフのラインとホイールベースを延長し、バッテリーは床下に搭載される。電動化のメリットを最大限生かすため、フロント/リアのオーバーハングを短くし、街中での取り回しの良さを向上させた。3サイズは、全長4,649mm×全幅1,879mm×全高1,616mmだ。

EV用プラットフォーム・MEBを採用したモデルは、今回のEnyaq iVがドイツ国外、欧州では初めてだ。2020年末より生産を開始し、デリバリーが始まるのは2021年の頭が予定されているという。東欧のメーカーが生み出した、新しい電動化モデルの実力に期待したい。

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