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日本のタフガイ代表、ハイラックスがマイナーチェンジ

2020年6月1日、欧州トヨタが1本の動画を公開した。30秒という短い動画の冒頭、登場したのはデジタルカモフラージュに身を包んだトラックと、TOYOTA GAZOO Racingのユニフォームに身を包んだフェルナンド・アロンソの姿だった。この動画のタイトルは”The new Hilux – Alonso`s first experience” つまり、新型ハイラックスのテスト動画だったのである。そして、その3日後となる6月4日。同じく欧州トヨタがハイラックスのマイナーチェンジを発表。ファンには嬉しいニュースとなった。

トヨタの車造りを世界に知らしめた一台

ハイラックスがデビューしたのは、1968年のこと。すでに50年以上も前のことになる。現行型はGUN125型の8代目となり、日本での販売を開始したのは2017年からだ。7代目モデルが日本では未導入となっていたので、実に13年ぶりの”里帰り”となったのである。

さて、ハイラックスといえばその圧倒的なタフさがウリだ。このことを世界に知らしめたのが、イギリスの国営放送BBCが制作する人気自動車番組・トップギアでの活躍だろう。2003年に放送された際のサブタイトルは”Killing a Toyota”「トヨタをぶっ壊せ」というなんとも物騒なタイトルが付けられた回にて、ハイラックスは散々な目にあうことになる。

ハイラックスの耐久性をテストするという企画の中で、中古のハイラックスは階段を駆け下りる所から始まり、最終的にはイーストロンドンにあった超高層ビルの爆破解体に巻き込まれた。

見るも無残な状態であり、普通の車であれば間違いなくスクラップだが、驚くべきことにハイラックスはいくつかの工具を使った簡素な修理のみで、スタジオまで自走して帰ってきたのである。トップギアの企画力と資金力には驚かされるが、それ以上にハイラックスの耐久性が圧倒的だ。このテスト結果を受けて、ハイラックスは番組内で殿堂入りを果たし、後の企画でも北極へ到達したり、氷河の火山への接近チャレンジも行われている。

近年では、世界で最も過酷なレースと評されるダカール・ラリーにも参戦。2109年にはトヨタに初の総合優勝、日本メーカーにとっても12年ぶりの栄冠をもたらし、世界にそのタフガイっぷりを見せつけている。

パワートレーンも改良されたが、日本導入となるのは2.4Lの直4のみ

ハイラックスに搭載されるパワートレーンは、最高出力150PS、最大トルク40.8kgm・fを発生させる2.4L 直列4気筒ディーゼルターボエンジンと、耐久信頼性に優れるトヨタの最新ディーゼルエンジンである1GD型の2.8Lディーゼルターボがラインナップに追加される。ランドクルーザーのプラドやハイエースといったモデルにも搭載されるこの2.8L ディーゼルターボエンジンは最高出力204PS、最大トルク51.0kgm・fを発生。0-100 km / hも僅か10.0秒と、既存の2.4L ユニットよりも力強いパフォーマンスを発揮してくれる。

ただし、残念なことに新しく追加された2.8L ユニットは日本への導入は未定。日本仕様は、2.4Lのディーゼルターボと6速ATの組み合わせのみとなっている。

グレード展開は、X・Z・Zブラックラリーエディションの3つ。欧州では、フロントシート2ドア仕様の「シングルキャブ」、フロントシートと荷物置きを備える「スマートキャブ」、フロントシートとリアシートを備えつつ前後ドアを持った「ダブルキャブ」の3つのスタイルで展開されているが、日本ではダブルキャブのみが販売されている。先に挙げた新しいエンジンに加えてボディスタイルも日本への導入が待たれる。

個性的な一台が欲しいならマストチョイス

従来のハイラックスと言えば、乗り心地に関して評価が高いとは決して言えなかった。無骨なラダーフレームに古典とも呼べる板バネ。トラックといえば、基本的には「働くクルマ」だ。乗り心地が重視されなかったのは仕方のないことだが、マイナーチェンジを受けるハイラックスは乗り心地の改善にも斬り込んだ。

オフロード性能の高さは語るまでもないが、新型ハイラックスはサスペンションとパワーステアリングのシステム改善によって快適性と運転性を向上させている。

フロント/リアのショックアブソーバーを調整し、リーフスプリングをリデザイン。さらに、ブッシュを新開発することで滑らかな乗り心地を実現したとした。

また、エクステリアとインテリアには大きな変更こそないものの、細かなデザイン変更や機能の追加が行われている。エクステリアは、誰が見てもタフネスを感じることができるようなマッシヴなイメージへ。特に、フロントマスク周りではグリルの開口部が拡大し、インパクトのある表情となった。インテリアではメーターのデザインが変更され、視認性が向上。8インチのタッチスクリーンを備えるディスプレイオーディオを追加し、コネクティビティも強化されている。

ハイラックスは、現在国内で唯一の市販ピックアップトラックだ。生産工場を置くタイ国や、欧州にデリバリーされる仕様より幅を狭めたラインナップで日本展開される新型だが、それでも有り余る魅力を備えた一台だと言っていいだろう。SUV全盛の今にあって、あえてハイラックスを選ぶ選択肢があってもいい。他と被らない「タフ」な選択をしたいのなら、ハイラックスこそもってこいだ。

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