2020年6月、ランボルギーニがウルスのために、専用のカスタマイズオプション「Pearl Capsule」を設定した。
新たなパール系のボディカラーがラインナップし、インテリアでは六角形のQ-Cituraステッチとロゴ刺繍が施される。販売価格は2,789万円となることがアナウンスされた。
今回は、3D画像で、ぜひ360度あらゆる角度からウルスの姿を堪能してほしい。
新デザインでより刺激的に
今回のアップデートで、ウルスはさらに刺激的なカラーリングをエクステリアに纏うことができるようになる。アピール度の高い2トーンカラーは、強い光沢を放つ4層パールカラーだ。
Giall Inti・Aranco Borearis・Verde Mantisの3カラーを基本とし、ハイグロスブラック塗装が施された、ルーフ・リアディフューザー・リップスポイラーを装備する。同時に、マフラーのテールパイプはマットブラック仕上げとなり、リム部分にボディ同色のアクセントを加えた23インチホイールが装着される。
また、インテリアではボディカラーと同じく、2トーンカラーでコーディネートされる。シート表皮には、六角形をモチーフとした幾何学的なQ-Cituraステッチがロゴと共に刺繍であしらわれ、車内各所にカーボンとブラックのアルミ材が用いられている。
より良いシートに座って運転したければ、専用オプションであるフルエレクトリックシートをチョイスすればよいだろう。パーフォレーションを採用したこのシートは通気性も良く、アルカンターラ仕上げなので、通常のシートとは快適性の面でも優れている。
もし、これ以上の個性を望むなら、ランボルギーニ アドペルソナムでさらに詳細なカスタマイズをすることだって可能だ。
安全装備もアップデート
ウルスもついに2021年モデルとなったわけだが、ボディカラーやインテリアの新調と同時に安全装備パッケージの追加にも注目したい。
2021年型ウルスでは、新たなキーデザインと同時に最新式のインテリジェントパークアシスト機能を包括したパーキングアシストパッケージオプションが追加された。ランボルギーニのウルスを日常的に運転するドライバーが、駐車時に困るようなことは考えずらいが、それでも安全性という観点からすれば必要な装備となることは間違いないだろう。
このオプションを装備することで、ボタンをワンプッシュすればステアリング・スロットル・ブレーキをメカニズム側で自動制御。縦列/並列問わず駐車を行うことができるようになる。
単純にトレンドに乗っただけじゃない
ウルスといえば、2019年上半期には2,693台を売上げ、世界販売台数の記録更新に大きく貢献。2020年には、国境を超えたドイツで人気自動車雑誌であるオート・モーター・アンド・スポーツが決めるベストカー2020SUV/オフロード車カテゴリーにて、堂々のトップに輝いた。
今から遡ること2017年、量販車として正式発表された際は「ランボルギーニもか…!」と、トラディショナルなミドシップレイアウト2シーターを作り続けてきたランボルギーニがSUV市場へ参入することに対して、驚きと同時に違和感を抱いたことを思い出す。
だが、今となればその驚きも、違和感も抱いたこと自体が間違いであったと思い知らされる。ロールスロイスやベントレーも食指を伸ばしている中で、プレミアムブランドだからこそSUVは必要不可欠なのだと理解したからだ。
従来のどのモデルと比較しても、埋もれてしまわない“ランボルギーニの作品”としての存在感を放つエクステリア/インテリアの仕上がりは、秀逸そのもの。
もし、これが平凡なデザインであったなら、闘牛や野生牛の先祖に由来するというウルスの名前を与える必要はなかっただろう。ランボルギーニがこれまで培ってきたノウハウや歴史、伝統のエッセンスを余すところなく注入したからこそ、ウルスという名前が与えられたのである。
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多種多様なSUVの中にあって、ウルスが埋没しないのはその圧倒的なスペックにもある。
搭載するエンジンは4.0LのV型8気筒ツインターボエンジンだ。最高出力650PSを発揮するこのモンスターユニットに、8速ATとトルセン式フルタイム4WDを組み合わせる。
0-100km/h加速は3.6秒、マックススピードは305km/hに到達する。
SUVでありながら、スーパーカー。2足のわらじを大胆に履きこなすウルスは、決して奇をてらったモデルではない。