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広大な土地で頂ける…クルマで行きたい、長野のグルメスポット

国内4番目という広大な土地面積を誇る長野県。7割ほどが森に覆われており、自然豊かな土壌となっている。そのため、独自に発達した地域ならではの郷土料理やご当地グルメに溢れ、短い滞在期間ではすべてを味わい尽くすことは不可能だ。

そこで今回は、車で行きたい長野のグルメスポットとして、厳選した3つの名店を紹介する。

大久保西の茶屋戸隠 本店

長野県と言えば、日本が誇るそば処。戸隠そばといえば、島根の出雲そばと岩手のわんこそばに並ぶ名品だ。そもそも、長野県はそば発祥の地である。標高が高く平均気温が低いことから、米や麦の安定栽培が難しい長野では、地理に適した農作物としてそばが栽培されてきた。

そのそば粉を練ったそばがきが一般的であったが、江戸時代初期にそばがきを切ったそば切りが登場。1645年に刊行された毛吹草には、「そば切り信濃国の名物。当国より始まる」と記されているという。

そばの引き方や地域によって名前が異なる長野の伝統食・そばだが、霧下そばとも呼ばれる。それを挽いたそば粉はとりわけ香り高く、打った後に高原ならではの清涼な冷水でシメられるためのど越しも抜群。

盛り付け方が独特であり、根曲り竹細工を用いて作られた竹ざるに小分けにして盛り付けられる。水切りをしないままそばを盛るため、乾燥しにくく水の美味しさも同時に感じられる。

そんな戸隠そばを食べるなら、都内より車でおよそ3時間半、上信越自動車道長野ICより40分ほどの場所にある創業寛永元年『大久保西の茶屋戸隠本店』だ。戸隠神社にもほど近い立地となっており、地元の人や参拝客が多く訪れるというこの老舗では、昔ながらの技法でそばを打っている。「ざるそば」を始めとして野菜や茸と一緒に食べる「お煮かけそば」といったメニューが並び、戸隠そばの真髄を堪能できるだろう。

大久保西の茶屋戸隠 本店

アクセス:上信越自動車道長野ICより車で約40分
引用: 大久保西の茶屋戸隠 本店 公式サイト

山賊

長野県中部・塩尻市の名物といえば山賊焼だ。食堂や居酒屋では定番メニューとなっている山賊焼は、ワイルドなネーミングそのままに豪快な料理だ。

鶏のモモやムネ肉を1枚丸ごと薬味を効かせた醤油ダレにじっくり漬け込み、片栗粉を付けてカラリと揚げたもの。山賊「焼」というよりは山賊「揚」であるが、ご当地グルメなのだから郷に入っては郷に従え、だ。

名前の由来には所説があるものの、現在では塩尻市にある居酒屋山賊が発祥だから、という説と山賊は金品や食料を取り上げる、が転じて鶏揚げる(とりあげる)になったという説が定説だ。

地元・塩尻を中心として県内では一般的に食べられていた山賊焼だが、ご当地グルメに脚光が当たり始めた2000年代にブレイクし日本中に広まっていったという背景がある。

そんな山賊焼を味わうなら、やはり発祥とされている居酒屋『山賊』だろう。都内より車でおよそ2時間半、長野自動車道塩尻ICより約10分の場所に立地している。店の敷地内には、元祖山賊焼と掘られた石碑が建立されており、その歴史の深さを物語っている。

ここで食べられる「山賊焼」は、しっかり1日掛けてタレに漬けこんだニンニクが香る1品。外はサクサク、中はアツアツジューシーに仕上げられ、およそ400グラムほどもある特大サイズを1人で平らげてしまう人もいるほどだとか。

山賊焼単品でも大満足だが、おすすめなのは500円追加で払って定食にする方法。しっかり味の付いた山賊焼のお陰でご飯もモリモリ進むだろう。

山賊

アクセス:長野自動車道塩尻ICより車で約10分
引用:山賊 公式サイト

萬里 本店

そば以外に、長野県を代表するご当地麺料理の1つがローメンだ。県南部に位置する伊那市のご当地麺であり、その存在を知らない人も多いのではないだろうか。

ローメンという名前を聞いただけではどんな料理は想像もつかない。ローメンとは、炒肉麺(チャーローメン)の略称だということを説明しても猶更であろう。有体にいってしまえば、ローメンはラーメンと焼きそばの中間に位置するような麺料理だ。しかし、その2つのどちらにも似つかないという摩訶不思議な長野グルメである。

店舗によってさまざまなオリジナルのローメンが作られているが、元祖と言われているのが『萬里 本店』だ。都内より車でおよそ2時間40分、中央自動車道伊那ICを最寄りとする。

ここで作られるローメンはラーメン寄り。焼きそば麺と羊肉が具材として使われている特徴があり、ソースや酢をスープに足して食べるのが萬里流ローメン。ここでしか味わえない、個性的な麺料理は1食の価値がある。

萬里 本店

アクセス:都内より車でおよそ2時間40分
引用:萬里 本店 公式サイト

* * *

戸隠そばを始めとして、豪快な唐揚げである山賊焼、少し不思議なローメンなど、多くのご当地グルメに溢れる長野県。しかし、今回紹介しきれなかった郷土料理やいわゆるB級グルメは、他にも数多く存在している。

車で長野県を訪れた際は、是非ともその土地ならではの美食を味わってほしい。

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