CAR

ポルシェのパナメーラが改良新型になって登場。新グレードとしてハイパフォーマンスモデルのターボ Sが追加

2020年8月26日、ポルシェが改良新型となったパナメーラを世界に向けて初公開した。

新型コロナウイルスの影響を加味し、デジタルでのプレミアとなったが、サルーンとスポーツカーという2つの面を両立したパナメーラは、今回の改良によりさらに魅力を深いものにした。

ターボSを新グレードとして加え、ラインナップは盤石なものになったパナメーラだが、グレードによりどのような違いがあるのだろうか、今回は、パナメーラが展開する5グレードの魅力に迫る。

Turbo S

今回の発表で、目玉となったのがこのターボ Sだ。

V型8気筒の4.0Lターボエンジンを積み、最高出力630PS/最大トルク820Nmを発揮する。従来のエンジンと比較すると、80PS/50Nmという大幅なパワーアップとなっている。

さらに、この大パワーをコントロールし、コーナリング性能を最大限引き上げるため、3チャンバーのエアサスを始め、ポルシェアクティブサスペンションマネジメントやロールスタビライゼーションシステムなどをオプティマイズ。

これらの改良によりターボSは、ニュルブルクリンクの北コースにおいて同カテゴリーのニューレコードとなる7分29秒81を叩き出した。0-100km/hを3.6秒で駆け抜けるという。

Porsche Panamera Turbo S

4S E-Hybrid

4S E-Hybridも、今回の改良と同時に発表されたニューカマーだ。

新たに開発されたPHVのユニットを搭載し、2.9L V型6気筒エンジンは最高出力44PSを発揮。これに8速のDCTであるPDKを組み合わせた。システムでの総合出力は560PS、最大トルクは76.5kgmである。

本グレードでは、電動での走行を充実したものにするため、走行中の充電がより最適化されたという。踏み込んだペダルの角度により電動/内燃での走行を切り替えながら走行する4S E-Hybridでは、通常Eパワーモードと呼ばれる走行モードで走る。

しかし、Eパワーモード走行に必要な充電領域を下回ると、自動でハイブリッドオートモードに切り替わってくれる。

すべてにおいて、最適な選択をしながら走る。ラインナップの中でも非常に“知的”なグレードとなった。

Porsche Panamera 4S E-Hybrid

4S E-Hybrid Executive

ポルシェのラインナップの中で「エグゼクティブ」といえばベースとなったグレードのホイールベースを延長し、特にリアシートの快適性を向上させたモデルとなる。

ロングホイールベースとなったエグゼクティブは、後席の快適性もさることながらカーブ突入時の安定感や操作性もアップ。主に、アジア圏の富裕層をターゲットにしたものだと言われている。

この4S E-Hybrid Executiveは、残念ながらポルシェジャパンでは正式に導入されないモデルだ。搭載されるエンジンは、ベースモデルである4S E-Hybridと同様となる。

延長されたホイールベースは4S E-Hybridが2950mmであるのに対し、4S E-Hybrid Executiveでは3100mmだ。大の大人が後席に座って前方に足を組んで投げ出しても余裕を持ってくつろぐことができるだろう。

Porsche Panamera 4S E-Hybrid Executive

GTS Sport Turismo

ポルシェのラインナップにおいて、GTSとは4Sとターボの中間に位置するグレードである。そして、スポーツツーリスモとはワゴンスタイルのボディーを持つ派生モデルだ。

今回のマイナーチェンジでは、このGTSのエンジンにも手が加えられている。従来のモデルでは460PSを発揮するエンジンを搭載していたが、さらに出力の向上を図った。

最高出力480PS/最大トルク620Nmを発揮。トップパフォーマンスを発揮するワゴンとしてのキャラクターをより色濃く反映した形だ。

さらに、搭載するV型8気筒エンジンのサウンドフィールを高める新しいスポーツエキゾーストシステムを採用。「音」でも運転を楽しめるよう工夫がなされている。

Porsche Panamera GTS Sport Turismo

Turbo S Sport Turismo

このTurbo S Sport Turismoも4S E-Hybrid Executiveと同じく日本未導入のグレードだ。搭載するパワートレーンは、新たに追加したターボ Sと同じものであるが、ベースグレードと同様にエクステリア面でも大幅な刷新を受けている。

フロントセンターに加え、サイドにも大型エアインテークが配置され、ボディのワイドさを強調する新開発のエレメントが特徴だ。

さらに、近年のポルシェのヘッドランプといえば、カバーの中に4つのLEDを埋め込んだ形がアイコンとなっているが、そのライトモジュールを従来より離して配置。リアにおいてはLEDのテールライトクラスターを続きで結びつけるデザインを取り入れた。

Porsche Panamera Turbo S Sport Turismo

* * *

2009年のデビュー以降、4シータースポーツサルーンのベンチマークとして君臨し続けるポルシェ パナメーラ。

導入される地域により仕様は若干異なるものの、日本に導入されるグレードではアダプティブクルーズコントロールやレーンキーピングアシストなどの安全装備が標準で搭載される。

現行モデルに代替わりして早4年。今回のマイナーチェンジは、パナメーラらしい部分をよりピンポイントに強化した――そんな印象を受ける。

関連記事

  1. 【ホンダ夢の追求】Prologue「前夜」
  2. 次期エクストレイルか?兄弟車の日産・新型ローグ世界初公開
  3. プロローグ 前史「自動車前夜」
  4. 【ダチア ロガン】人気低コストセダン が2021年モデルへアップ…
  5. 【スバル スポーツツアラー・レヴォーグ】フルモデルチェンジ!8月…
  6. アウディよりEVモデルの第3段となるe-tron GTが発表 2…
  7. VW傘下、チェコの自動車メーカーシュコダから新型EV・Enyaq…
  8. 【ランドローバー ディフェンダー】史上最高のSUVとして生まれ変…

おすすめ記事

  1. シントトロイデン 2021-2022シーズン ユニフォーム

Category



PAGE TOP