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【トヨタ カローラ Apex Edition】北米から登場、往年の名車の名を冠したスポーティな限定カローラ

2020年7月15日、北米トヨタがカローラ Apex Edition(アペックス エディション)を発表した。このモデルは、リーズナブルな価格でサーキット走行を楽しむことができるように開発されたスポーツセダンであり、多くの専用装備を搭載。6000台限定での販売となる。

世界で一番売れているカローラというモデル

現在、地球上で最も売れている車をご存じだろうか。それは、クラウンでもレクサスでも無ければ、メルセデスでもBMWでもない。そう――カローラだ。

2019年、カローラの販売台数は世界で148万2932台を記録した。販売台数2位であるフォードのFシリーズに4万台近くの差を付け、王座を確実なものにしたのである。昨今のグローバルな販売戦略により、いくつかの地域で用いられていたオーリスなどの名前を捨て去り、カローラで統一。現行モデルのプレミアムさを増したインテリアは世界中で受け入れられ、地球上の5大陸全て生産される最もグローバルな一台となった。

今回発表されたカローラ Apex Editionは、米国で販売されているカローラ5ドアハッチバック SEおよびXSEをベースとしたモデルである。

英語で“Apex”とは、「頂点」を意味する。古くからのクルマ好きには聞き覚えのある言葉だろう。往年の名車と名高いAE86、AE92、AE101のカローラレビン/スプリンタートレノの三世代に渡って、1.6Lのスポーツツインカムエンジンを搭載した最上級グレードがGT Apexと名づけられていたからである。

ちなみにこのGT Apex、30年以上も昔の車ではあるものの、中古車市場では凄まじく高騰している。走行距離が10万キロを切っているような個体であれば、300万円を超えているものも珍しくない。そんなグレード名が海の向こうで復活するのだから、往年のファンにとっても感慨深いものがあるのではないだろうか。

トヨタ カローラApex Edition

Apex Editionならではの専用装備

カローラレビン/スプリンタートレノのGT Apexがスポーティな味付けをされたモデルだったように、カローラ Apex Editionもまたスポーティさを全面に押し出したモデルだ。

エクステリアでは、フォグランプ周辺がブロンズカラーに縁取られている。さらに、フロントに装着されるスポイラーを始め、メッシュとなったフロントグリル、ルーフ、ドアミラートランクスポイラーにはブラックの塗装が施された。

リアにはスポーティさを加速させるディフューザーが装着され、テールゲートには特別なモデルであることを示すブラックアウトされた”Apex”のロゴが取り付けられる。用意されているボディカラーは、セメント・ウィズ・ブラックルーフ/スーパーホワイト・ウィズ・ブラックルーフ/ブラック サンド パールの3色だ。

インテリアにはApex Edition専用のシート表皮が採用され、フロントフェイスと同じブロンズカラーの加飾が追加される。

また、カローラのホットバージョンとして誕生するApex Editionは、足回りもチューニングが施された。爽快な走りを可能にする専用のサスペンションと専用スタビライザーが装備される。車高を標準より15mmローにし、乗り心地を悪くすることなくロール剛性を高めたという。

さらに、通常モデルに装着されているものよりも1本/1kg軽量化された専用のアルミホイールを装着し、スポーツチューニングされたエグゾーストを響かせるマフラーも、Apex Edition専用装備となる。

トヨタ カローラApex Edition

* * *

カローラ Apex Editionに搭載されるエンジンは、2.0L4気筒のダイナミックフォースエンジンだ。最高出力169hp/最大トルク204.73Nmを発生させる。このユニットに、パドルシフト付きCVTが組み合わせられ、限定6000台の内、さらに限定120台にはiMT付きの6速マニュアルトランスミッションが組み合わせられる。

今回発表されたカローラ Apex Editionを見ていると、米国でのカローラの扱いがうらやましく思えてくる。スペックやデザイン、諸々含めてだ。カローラの米国仕様は、正直言ってカッコいいのである。今回発表されたカローラ Apex Editionのような尖ったコンセプトこそ、日本国内でのカローラ復権の火種になり得るのではないだろうか。

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