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スペシャルなポルシェも登場?映画『ジョーカー』はまだまだ熱い!

アカデミー賞をはじめ、ヴェネツィア国際映画祭でも受賞し、世界中を轟かせた『ジョーカー』がAmazonPrimeなどのサブスクで解禁された。まだまだ落ち着きを見せないジョーカー熱。ジョーカーをモチーフにしたポルシェもつくられたというが果たして?

なぜ、ジョーカーは“ジョーカー”にならなければならなかったのか?

昨年、数々の映画祭にノミネートされ映画賞を総なめした『ジョーカー』。『バットマン』シリーズの大人気ヒール(悪役)であるジョーカー誕生の理由が描かれ、アメリカでは模範的な犯罪を防ぐために警告まで出されたという影響力の高い作品となっている。

ジョーカーと言えば、アメコミ『バットマン』の宿敵であるが、ジョーカーが主役の『ダークナイト』という作品がつくられるほど、世界的にもジョーカーのファンは多い。バットマンシリーズやダークナイトで描かれているジョーカーは、サイコパスながらもユーモアがあふれており、怪人なのに人間性を感じられる場面も出てくる。

しかし、ホアキン・フェニックス主演の『ジョーカー』は、それまでこちらが抱いていたクールでスマートなジョーカーとは異なっているのだ。それは物語の冒頭からすでに感じることができる。

舞台は、劣悪な治安と貧困が問題視されているゴッサムシティ。のちにジョーカーとなるアーサーは、精神病を患いながらも、介護が必要な母親と二人暮しをしている。

そんなアーサーの生活の中での安らぎといえば、自身の大道芸人としての夢の時間だ。子どもの頃に母に言われた「どんな時でも笑顔で人々を笑わせなさい」という言葉を胸に、ピエロの格好に扮し看板持ちの仕事をするが、町の不良たちに看板は壊され、暴行を加えられてしまう。

さらに、バスに乗ればおかしな目で見られ、職場では厳しい言葉を浴びせられるなど、人間の持つ些細な非情さに取り憑かれ、ささくれのように苦しさが広がっていく。

終始、落ち着いたトーンの映像と音楽で構成されているため、前半は物哀しいストーリーにも見えるが、後半に連れてジョーカーへと開花していくアーサーは、道徳的に間違っていることをしているにもかかわらず、”カッコよさ”さえ感じてしまう。これが観客の心を掴んで離さない、ジョーカーの持つ魅力なのだろう。

さらに、ストーリー構成も癖になるようなものとなっている。具体的には、時間軸がバラバラだったり、仕掛けが散りばめられていたりと、謎が多いのだ。観る人によってはっきり解釈が分かれるため、考察サイトも多くつくられている。観た後に、シーンの意味を読み解くのも楽しみの一つになるだろう。

ジョーカーを演じたホアキン・フェニックスとは?

また、ジョーカーおよびアーサーを演じた、ホアキン・フェニックスは、俳優としてさらに注目されたと言える。

ホアキンが出演している近年話題の作品といえば、2014年公開の『her-世界でひとつの彼女-』や2017年公開の『ビューティフル・デイ』だが、その頃の外見と比べるとジョーカーの時とは、外見の印象が全く異なるのがわかる。

なんと、約4ヶ月で23kg以上の減量を成功しているのだ。演技という概念を飛び越えて、役者・ホアキン・フェニックスではなく、心から世界を変えたいと願った”アーサー”が本当に実在するかのように感じられる作品となっている。

また、ホアキン・フェニックス以外に、ザジー・ビーツ、ロバート・デ・ニーロなどの、豪華俳優陣も出演。ロバート・デ・ニーロ演じるフランクリンとジョーカーとのTVショーのシーンは、息を飲むような展開で必見だ。

バットマンを観たことある人も、観たことない人にもおすすめ!

『ジョーカー』と言うと、どうしても『バットマン』の印象が強いせいか、アクションヒーローものと思っている人も中にはいるだろう。

しかしジョーカーは、一人の人間が壊れていく、または、花開いていく過程を物語にしたヒューマンドラマとも言える。アクションシーンは一切出てこない。出てくるのは、人間との関わりで生まれる”見えない悪意”や”ずるい善意”だ。

ただバットマンに一切関係ないわけではなく、バットマンにおける主人公・ブルースウェインも出てくる。ゴッサムシティもバットマンの舞台なので、バットマンの背景を知っている人からすれば、実に楽しめる作品となっている。

ジョーカーをモチーフにつくられたポルシェがある?

2017年に立ち上げられたドイツのブランド『Kaege』が、ジョーカーをモチーフにポルシェを制作したそうだ。大きな特徴としては、ポルシェ 911(993型)をベースにつくられており、可能な限りで純正パーツを使用しているという。

ジョーカーの主な特徴カラーである鮮やかなパープルカラーを身にまとったボディは、ベースこそ993型となっているが、デザインは初代911ルックとなっている。

インテリアカラーもパープルを基調とし、シートやステアリングホイールにあしらわれているステッチは、もう一つのジョーカーの特徴カラーであるライトグリーンを採用。さらに、キーシリンダーには『JOKER』と刻まれ、ヘッドレストにもジョーカーが描かれているという。

エンジンは、300hpにチューニングされ、カーボン使用で軽量化も図られているので、気持ち良く走れることだろう。

ストーリーの後半では、ジョーカーがクルマのボンネットに乗って、ゴッサムシティの中心で暴徒化した市民たちから喝采を浴びるというシーンがある。それが今回つくられたジョーカー仕様のポルシェではないものの、それが、ジョーカーのポルシェだったらさらにカッコよかっただろうと思いを馳せてしまう。

また、このポルシェに乗ってゴッサムシティを走るジョーカーを見てみたいものである。

* * *

『ジョーカー』は、ついに日本ではサブスクにて配信が始まったので、Amazon PrimeやNETFLIXで観ることができる。一度観ただけでは、真実を掴めないストーリーに仕上げられているので、何度観るのもおすすめだ。

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