奥湯河原の奥座敷に建つ『奥湯河原結唯』は、万葉集にも詠われた緑豊かな山間の自然と静寂に包まれた大人の隠れ宿だ。小田原厚木道路石橋ICより、真鶴道路を経由しておよそ40分の場所に位置している。
本館客室は、一枚の絵のような情景を愉しむ和室だ。「千・麓・恩・来」と名付けられた基本和室には、藤木川の美しい流れと滝を見下ろすため、足元一面に窓が。室内の開放感はもちろんのこと、奥湯河原の自然に抱かれたゆとりの時間を楽しめる。
一方、「鳳(ほう)」は専用の庭園と温泉風呂を備える和洋室だ。12畳の和室に6畳の次の間、ベッドルームも加わり広々とした間取り。四季の移り変わりで表情を変える庭園の景色を独り占めしながら過ごす時間は、得も言われぬ贅沢だろう。
温泉は、肌ざわり滑らかで効能豊かな泉質から「傷の湯」とも称される天然温泉。奥湯河原の自然に面したガラス張りの大浴場と、露天風呂で時間が経つのも忘れて心地よさに身を浸すことができる。和洋室「鳳」も、この大浴場と同じ温泉が引かれており、浴室は一面総檜造り。檜の香りと外の景色が癒しのひと時を演出する。
また、食事は和食の匠が腕を振るう和の創作料理だ。季節の旬にこだわり、丁寧に仕上げられた料理が、全国の窯元から仕入れた逸品の器に盛り付けられる。一番おいしいものを、一番おいしい時期に食べる。料理の基本とは何かを、今一度思い出させてくれるのではないだろうか。