CAR

【韓国キア ストニック GTライン】コンパクトクロスオーバーに、スポーティグレードが追加

韓国、起亜自動車が2020年10月7日、コンパクトクロスオーバー『ストニック』にスポーティトリムとしてGTラインを追加することを発表した。ストニックは、2019年の欧州販売台数において4位に輝いた人気モデルだ。今回の発表により、ストニックはユーザーの選択肢をさらに広めることになる。

 欧州での人気モデルが商品力をさらに向上

キアのストニックが販売開始したのは、2017年のことだった。世界中で火花が散らされる、いわゆるB-SUV市場の中にあって、ストニックは高い「価格帯性能比」と「優れた環境性能」を持って勝負を仕掛けた。

韓国国内では唯一1800万ウォン~購入できるモデルとして名乗りを上げ、同郷の5メーカーが送り出した現代の「コナ」や双竜の「チボリ」より、更にコンパクトなモデルとして人気を獲得したのである。

モデル名のストニック“stonic”とは、英語で素早いことを表す“speedy”(スピーディ)と音階の主音を表す“tonic”(トニック)をかけ合わせた造語だ。余りピンとこないかもしれないが、VWのSUV、ティグアンが“tiger”(タイガー)と“leguan”(イグアナ)であることを考慮すれば、車名に対する違和感はいくらか薄れるかもしれない。

なにはともあれ、デビュー以来15万台以上を売り上げてきたトニックだ。正規代理店がない日本以外、特に欧州においてはトニックは押しも押されぬ人気モデルであることは間違いない。

同ブランドのリオとプラットフォームを共通し、2030世代をターゲットとした都会的で少しやんちゃなキャラクターが与えられている。四角形のがっしりしたボディは、そのコンセプトからもトヨタが販売していたbBを髣髴とさせるではないか。

そんなモデルに、今回キアのラインナップでいうところのスポーティグレードに当たるGTラインが追加された。韓国や欧州で、初めて車を購入しようとする若い世代にはビッグニュースとなるのは間違いないだろう。

GTラインらしい刺激的なエクステリア

追加されるストニック GTラインには、既存のラインナップに与えられている他のGTライン――韓国のBMWと呼ばれているスティンガーやシード、プロシードのGTをインスパイアした、スポーティでエッジのあるエクステリアが与えられた。

フロントバンパーには新開発のLEDヘッドランプとLEDフォグランプが採用され、グリル下部には3つのエアインテークが追加されている。起亜モデルのキャラクターアイコンとなっている、独特な形状のタイガーノーズグリルも専用デザインとなり、ドアミラーカバーはブラック塗装で仕上げられた。

リアビューにおいては、ベースモデルとは一線を画すスポーティさを醸し出す。バンパーをディフューザーデザインとして、エグゾーストは左右のデュアルタイプを装着。テールゲートには、特別なモデルであることをアピールするGTラインバッジを備えている。

また、ベースモデルと同様、ストニックはGTラインとなってもツートンのボディカラーを選ぶことができる。最大でも15カラーの中から自由な組み合わせが可能であったが、今回は、バリエーションをさらに拡張した。フロントバンパーのエアインテーク周辺に入れられるカラーハイライトに、ルーフカラーと同色塗装が施される。

マイルドハイブリッドを追加したパワートレーン

元々、ディーゼルエンジンの燃費性能が高い評価を受けていたストニックであったが、GTラインでは新たにガソリンモデルにマイルドハイブリッドの選択肢を追加した。

スマートストリームと呼ばれる1.0L T-GDiエンジン(ターボチャージャー付直噴ガソリン)に、48VのMHEVシステムを組み合わせる。

このスマートストリームエンジンは、CVVDと呼ばれる連続可変バルブ持続時間テクノロジーを採用しており、運転するシーンを問わず燃焼効率の最適化を図る。その結果、最高出力100PS/120PSを発揮し、ドライバーはエコ・スポーツ・ノーマルという3つのドライブモードを切り替えながら走ることが可能だという。

トランスミッションに関しては、新開発のインテリジェントマニュアルトランスミッションが装備されるが、オプションには7速のダブルクラッチトランスミッションも搭載することができる。

また、ストニック GTラインにはマイルドハイブリッドではないスマートストリームの1.0L T-GDiエンジンも用意されている。最高出力100PSを発揮するこのエンジンに、6速のマニュアルトランスミッションか、7速のDCTを組み合わせ可能だ。

※ ※ ※

インテリアにも、GTラインならではの専用装備がいくつか与えられている。カーボンファイバーエフェクトトリム仕上のダッシュボードや、ロゴ入りの革巻きステアリングなどがそうだ。

今回のGTライン追加によって、ストニックのトリムラインは役者が揃ったことになる。商品力を増したストニックが、欧州でこれからどれだけ売り上げを伸ばすのか、対岸の火事ではあるが見ものだ。

関連記事

  1. 第4章 国産初のスペシャリティ「セリカ」と直4テンロクDOHC …
  2. “GT”を名乗れなかったスカイライン、4気筒DOHC16バルブタ…
  3. ワールドカー「カローラ」がFWD化されるも、4A-Gを得て後輪駆…
  4. 【ベントレー ベンテイガ・スピード】新型を発表!635PSを発揮…
  5. 【BMW 545e xDrive】5シリーズにプラグインハブリッ…
  6. 【CG】ヒュンダイのグローバルモデル ヴェニューは絶妙なバランス…
  7. 【アキュラ MDX】7年ぶりのフルモデルチェンジ
  8. 第4章 国産初のリアル・レーシングカー「R380」

おすすめ記事

  1. シントトロイデン 2021-2022シーズン ユニフォーム

Category



PAGE TOP