2020年6月24日、オンラインにより日産の新型「キックスe-POWER」が発表された。日産から国内向けに完全ニューモデルが発売されるのは、およそ10年ぶりとなる。売れ筋のコンパクトSUVに投入されたキックス e-POWERについて見ていこう。

日産が誇る期待の新型「キックスe-POWER」とは？

2020年6月24日に開催されたオンライン発表で、日産期待のニューカマー新型「キックスe-POWER」がお披露目された。日本市場10年ぶりの新型車発表ということもあり、世間でも多くの注目を集めている。

キックスe-POWERは、これまで日産のコンパクトSUVとして一時代を築いてきた「ジューク」の後継車として誕生した。もともと、南米や東南アジアなどで展開されていたキックスであるが、新型発表に伴って日本市場に投入されたのである。

今回のオンライン発表会で披露された新型キックスは、思わず目を惹く色鮮やかな「モナークオレンジ」が登場。日産はオレンジ系統の色を訴求色に据えることが多く、新型車でもそうしたブランドイメージを強調する姿勢が見えている。

新型キックスは、日産が誇る先進技術の電動パワートレイン「e-POWER」を搭載。e-POWERは、エンジンを発電専用として100％モーターで駆動する、日産ならではのユニークパワートレインで、これまでノートやセレナにも採用されておりすでに高い評価を得ている。また、キックス専用のe-POWERとして進化を遂げたことで、さらなる技術向上に成功しているという。

最先端のe-POWERや運転支援技術により、心地のいい走りと安全性を実現

新型キックス専用のe-POWERは、その進化を遂げたことで、これまでにない心地よい走りを提供してくれる。その結果、力強いレスポンスや加速を実現し、静粛性の高い滑らかな走りを実現することに成功した。

実際に、オンライン発表会の中では、レーシングドライバーのミハエル・クルム選手による事前試乗の模様も公開されている。その走りを体験した感想について、ミハエル・クルム選手は、次のように述べた。

「パワフルな加速性を持っているため、すぐに100km/hのスピードが出せます。操作性は、スマートモードを使うと小回りの多いカーブで減速が効くので、ワンペダルでスムーズに走行できました。また、走行中も非常に静かなので、気持ちのいい走りを体感できます」

従来のノート e-POWERに比べて、新型キックスは出力を大幅に向上しているため、レスポンスもよく力強いなめらかな加速が実現できる。低速時には、エンジンの始動をなるべく抑えることで、従来よりも静かなEV走行を楽しめるモデルであるだろう。そのため、ドライバーへの負荷を減らしながら、気持ちのいい走りを提供できる1台へと生まれ変わったという。

また、高速道路や渋滞時の運転を支援するプロパイロット、緊急時に素早く通報できるSOSコール、後方視界をクリアに保つインテリジェントルームミラーなど、先進の運転技術によってドライブをアシストする。毎日の運転や遠出まで、幅広いシーンでクルマがドライバーをサポートしてくれるだろう。

価格や納車日は？

新型キックスは、1グレードのみの展開となる。ベースとなる「Xグレード」で275万9900円。その他、内外装をツートーンに変更できる仕様になると、286万9900円となっている。販売日については、2020年6月24日からとなっており、受注開始も同日だ。納車は、納車開始は9月と発表された。

日本市場10年ぶりの完全ニューモデルとして発表されたキックス e-POWER。ジュークの後継車として誕生し、新興国を中心に販売が進められる中、今回の新型モデル発表により日本進出を遂げた。日産が誇る先進技術のe-POWERをキックス専用に技術向上を試みた結果、ドライバーにとって負荷の少ない心地いい走りを実現できるクルマへと生まれ変わった。電気自動車ならではの技術が詰まった1台として楽しみだ。