CAR

【ダチア サンデロ ステップウェイ】人気コンパクトSUVがモデルチェンジ

ルーマニアの自動車メーカー・ダチアが手がけるコンパクトSUV サンデロ ステップウェイの2021年モデルが登場した。メーカー名もモデル名も日本人にとっては馴染みがないが、欧州では注目を浴びるモデルだ。そこで今回は、ダチアとはどのようなメーカーなのか?サンデロ ステップウェイとは?その正体に迫る。

ダチアの歴史と欧州でシェアを獲得できたワケ

多くのサブブランドを抱える大企業と言えば、フォルクスワーゲンやフィアット・クライスラー・オートモービルが有名だが、日本の日産自動車を傘下に収めるルノーグループも世界屈指の巨大自動車メーカーである。

ダチアもまた、ルノーグループの傘下ブランドだ。

遡ること1966年。まだ社会主義政権下に置かれていたルーマニアに誕生した国営の自動車工場を発端とする。メーカー名である“Dacia”は、ルーマニアが古代ローマ帝国の植民地だった時代の名称「ダキア」に由来するという。

そんなダチアが初めて手がけたのが、ルノーのモデル『8』を基に現地での組み立て(ノックダウン生産)した『1100』だった。

時は1967年の出来事である。RR(リアエンジン・リアドライブ)の1100は角ばった外見で、デザイン自体も悪くはなかったもののモデルライフは極めて短く、生産台数もおよそ4万台程度に留まった。

その後、1969年から生産が始められた『1300』は、1100より一転してFF(フロントエンジン・フロントドライブ)のセダンに。1983年まで生産が続けられたこのモデルは、元々設計自体が古いモノだったため、エアコンやABSといった装備は搭載していなかったものの、整備性の高さから現地では今でも現役で走り回っている個体も多いという。

そして遂に1999年より、それまで協力体制にあったルノーがダチアの株式取得に乗り出す。

現在では、実にダチアの株式99%がルノーの持ち株となっている。

そんなダチアの強みは、なんといっても本体価格の安さだ。前例を挙げるなら、2004年にデビューした『ロガン』は、6000ユーロ。なんと日本円でおよそ83万円という圧倒的なロープライスを実現していた。主力販売モデルのSUV『ダスター』でも11900ユーロ(日本円でおよそ164万円)である。

ダスターは、日本で販売されているトヨタのRAV4とほぼ変わらないサイズだ。もちろん、エンジンや装備の面で差はあるものの、価格はほぼ半分である。この安さを持って、ダチアはルノーグループの世界全体での売り上げの大半を占めるに至ったのだ。

ダチアは、価格の安さをモデル間で主な部品を共通させ、東欧の低い賃金で生産することで実現している。

現在、多くの自動車メーカーが取り組む「プラットフォーム方式」に、ダチアはいち早く取り組んでいたのだ。

3代目となったサンデロ ステップウェイ

サンデロ ステップウェイは、ダチアブランドのコンパクトハッチであるサンデロを、SUVスタイルにアレンジ(ステップウェイ)し、クロスオーバーSUVとしたモデルだ。

2008年に初代モデルがデビューし、ロシアや南米ではルノーのサンデロとして市場に投入。グループでは史上初めて、ヨーロッパ諸国を飛び越えて販売されたモデルでもある。

2代目となったのは、デビューから4年後の2012年9月。

フランスのパリで開催されたモーターショーにおいて発表され、本国ルーマニアではその翌10月より注文受付が開始された。現在では、ベースモデルのサンデロやダスターと共に、ダチアを象徴する人気の1台となっている。

そんなダチアのサンデロステップウェイであるが、次世代モデルとなる3代目サンデロ ステップウェイの姿が公開された。

モデルチェンジを受けるのはサンデロ ステップウェイだけではなく、サンデロとサンデロをコンパクトなセダンへと変えたサンデロ ローガンといった、いわばサンデロファミリー揃ってのモデルチェンジである。

次世代ダチアのアイコンとなる、Y字型LEDデイタイムランニングライトに加え、リアも同様にフルLED仕様になるという。

日本でいえば、先日デビューしたヤリス クロスのような立ち位置になるサンデロ ステップウェイは、都会的な雰囲気に洗練され、フロントリアのパンバー形状を変更してスキッドプレートを装着。マッシブな印象を与えるフェンダーモールが与えられる。

インテリアの変更については詳しく公開されていないものの、先進技術を用いたフローティングインフォテインメントタッチスクリーンディスプレイや、さまざまな機能を持つステアリングホイールが装備される。

※ ※ ※

また、プラットフォームはダチアのお家芸「流用」だ。新型サンデロ ステップウェイには既にルノーが採用しているCMF-Bを用いる。パワートレーンは通常のガソリン/ディーゼルに加え、マイルドハイブリッドの3タイプとなる予定だ。

現時点で分かっているのはここまで。価格や詳細なスペック等については、2020年9月29日に行われるオンラインのワールドプレミアで公開されるという。

関連記事

  1. 1980年代後半、日産に咲いたバブルの“あだ花”、マーチに居並ぶ…
  2. 【アウディ e-tron】ハイパフォーマンスなEV、「S」モデル…
  3. 第0章 プロローグ 前史──国産車3大メーカーの一角
  4. 【メルセデス・ベンツ】コンパクトSUV、GLAがフルモデルチェン…
  5. 【完全ノーカット】ホンダ伝説のF1マシン、RA301がよみがえっ…
  6. 【三菱 エクリプスクロス】マイナーチェンジ 小変更にとどまらない…
  7. 第2章、1960年、本格オープンスポーツ「DATSUN FAIR…
  8. ロールスロイス ゴーストがフルモデルチェンジ 磨きが掛かった“魔…
  1. シントトロイデン 2021-2022シーズン ユニフォーム

おすすめ記事

  1. シントトロイデン 2021-2022シーズン ユニフォーム

Category



PAGE TOP