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【フォード マスタング・マッハE】新型EV「マッハ」の名前が与えられたハイパフォーマンスモデル、受注を開始!

2020年6月末、フォードの人気シリーズ「マスタング」の新型EV「マスタング・マッハE」が受注を開始した。このマスタング・マッハEは、電動化を推し進めているフォードモーターが2022年までにデビューさせるとする16モデルのEV車種の内の1台である。

最高出力266hpを発揮、0-100km/h加速は5秒半ばの高性能

「マスタング」の「マッハ」と聞いて、おや?と引っかかった人もいるかもしれない。

クルマ好きなら知っているであろう、1974年公開の映画『バニシングin60』劇中で、映画史に残るカーチェイスシーンを“演じた”マスタング・マッハ1を彷彿とさせるネーミングが用いられているからだ。

上演時間約100分の内、なんと後半40分近くに渡ってカーチェイスを繰り広げたマッハ1。その歴史ある名前を受け継いでいるマスタング・マッハEも、当然のようにパフォーマンスを重視したハイスペックなSUVとなる。

マスタング・マッハEには、永久磁石モーターを採用。FRのスタンダードレンジRWD仕様であるなら、最高出力266hp/最大トルク43.8kgmを発揮する。4WDのスタンダードレンジAWDなら、最大トルクが向上し59.2kgmとなる。

また、上位グレードのエクステンデッドレンジRWDになると最高出力290hp/最大トルク43.8kgmに向上し、前輪駆動のエクステンデッドレンジRWDではマスタング・マッハE最高スペックの最高出力324hp/最大トルク59.2kgmへ引き上げられる。0-100km/h加速は5秒半ばという加速性能を誇る。

フォード マスタング・マッハE

最大483km航続可能な水冷バッテリーを搭載

マスタング・マッハEに採用されている4WDは、FR駆動モデルを超えた加速性能とハンドリングの良さを備えているという。フォードは、このシステムに改良を加えることでトラクションや滑りやすい状況になっている路面での操作性を高めたとする。

また、搭載されるバッテリーは2タイプとなる。1つ目が、スタンダードレンジRWD及びスタンダードレンジAWDに搭載される68kWhのバッテリーだ。FRモデルなら、1度の充電で最大370kmの航行を可能にする。

2つ目が、エクステンデッドレンジRWD及びエクステンデッドレンジAWDに搭載される容量88kWhのバッテリーである。こちらは、FRモデルなら1度の充電により最大で483kmの航続が可能だという。

これらのバッテリーは、先日発表された日産・アリアと同じように水冷式バッテリーとなる。水冷式バッテリーが持つメリットは大きく、連続走行や急速充電を行ったとしても、効率的にバッテリーの温度管理をすることができる。

性能面と耐久性において、水冷式バッテリーは大きな優位性を持つ。床下に設置されるマスタング・マッハEのバッテリーは、-40℃という過酷な条件でのテストを経て、衝撃を吸収する構造の防水バッテリーケースに内蔵される。

かつての「ポニーカー」がクーペスタイルを脱いだワケ

日本円でおよそ474万円で販売されるマスタング・マッハEは、テスラのモデルYや日産のアリアと競合するモデルとなる。

元々、1964年にデビューしたマスタングは、世界的に見ても歴史あるクーペモデルの1つだった。アメリカンファミリーとして、シボレーのカマロやダッジのチャレンジャーと肩を並べる「ポニーカー」として、老若男女問わず愛されてきた背景がある。

マスタング・マッハEは、フォードが変わろうとしている証拠だ。マスタング・マッハEのエクステリアも、搭載するパワートレーンも、これまでのどのモデルとも違う。大胆なイメージチェンジは、“これまでの”マスタングを愛してきたユーザーは耐えられないかもしれない。

しかし、電動モデルの需要は確実に伸びている。アメリカ国内でも、カリフォルニアから始まったゼロエミッション規制、通称ZEV規制は既に11の州で適用されている。さらに、フォードは現在では20近くあるプラットフォームを、5つにまで絞り込む計画があるという。

* * *

マスタング・マッハEは、そうした流れの中で生まれた“マスタングの未来の姿”であるといっても良いだろう。マスタングの名前を授かった55年ぶりの完全新規モデルは、アメ車そのもののイメージを覆しかねない歴史的な1台となるかもしれない。

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