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【ホンダ オデッセイ】アメリカで一番売れるミニバンが2021年モデルへ

初代モデルのデビューから24年が経ち、オデッセイも5代目モデルを数えるに至っている。日本仕様は2017年に発表されたマイナーチェンジを最後に現在も販売を続けているが、北米市場に投入されているオデッセイは、2020年モデルへとアップグレードされている。同年8月より販売を開始するという。

日本に先駆ける北米マーケットでのアップデート

ホンダ オデッセイといえば、ホンダが誇るミニバンの金字塔である。初代モデルはデビューした1994年こそ、その革新的なジャンルと物珍しさから売り上げは伸び悩んだが、販売翌年の1995年には月に1万台以上売り上げる大ヒットモデルとなり、最終的に年間で12万5千台以上のセールスを記録した。

正直に白状すれば、時代が令和へと移り変わった今、日本国内でオデッセイの人気はイマイチひとつだ。

なぜなら、今現在ファミリーカーとして求められているのは乗用車チックなハイトワゴンから全高が高い箱型モデルへ移り変わったためである。トヨタはエスティマの生産を終了し、ホンダ自身もエリシオンの車名を廃止、オデッセイと統合したという経緯があることからもそれは明らかだろう。

一方、北米市場でのオデッセイの人気は高い。北米仕様のオデッセイが海を渡ったのは、日本国内でのデビューと同年。1994年である。デビュー以降、アメリカ国内での需要に合わせ、純正進化を続けてきたオデッセイ。

北米仕様オデッセイの先代が代替わりした2010年以降も、堅調なセールスを続け、アメリカでのミニバン販売台数では7年連続でトップの座を維持していた。2017年には、累計販売台数250万台を突破している。

どこか見覚えのあるフロントフェイスへ

そんなオデッセイの2021年仕様は、日本仕様とは大きく異なる。全長はおよそ5m、全幅も2mに迫る大型ボディを獲得した。日本仕様の現行型が全長4830mm、全幅はアブソリュートで1830mmなので、その大きさが分かっていただけるだろう。

エクステリア部分の変更は、それだけにあきたらない。クローム仕上げのストリップを備えたブラックアウトグリルや今風のLEDヘッドランプを装備。

ここまで見て、ハッと気が付くことがある。オデッセイがシビック顔になっているのだ。つまり、より力強さを感じさせるフロントフェイスに変わったということだ。

これからホンダの中核モデルは、キャラクターアイコンとして、このデザインを積極的に取り入れていく方向なのかもしれないと思わせる。

さらに、グレード ツーリングには19インチのホイールを装備。トップグレードであるエリートではシャークグレーの19インチアロイホイールが装着される。スポーティなミニバンとしての素性をアピールする形だ。

ホンダ オデッセイ

積載能力が向上、安全機能も進化

インテリアではオデッセイの積載能力を向上させた。2列目シートは、ほぼフルフラットに格納することが可能。さらに、3列目シートバックにバッグなど荷物を掛けられるフックを追加している。

機能性や居住性が重視されるミニバンカテゴリであっても、高級感がなければ市場には受け入れられない。そのため、2021年型オデッセイでは、グレード EX以上では3色のフロアマットが標準装備され、EX-L以上になると助手席のパワーランバーサポート及び、コントラストシートへのステッチが採用される。

また、ドライバーがクルマを降りた際に、後部座席の確認を促すリアシートマインダー機能を搭載。一部上級グレードには、リアシートマインダーにプラスして車載カメラによりリアシートを確認することができるキャビンウォッチが統合して装備される。これは、自動車業界でも初めてのことだ。

なお、この機能を2022年までに、ホンダはほぼ全てのラインナップに搭載する予定だとしている。

ホンダ オデッセイ インテリア

3.5LのV6エンジンはパワフル

新型となる2021年型オデッセイに搭載されるパワートレーンは、3.5L V型6気筒エンジンだ。最高出力280PSを発揮するこのエンジンに、10速のオートマチックトランスミッションが組み合わせられる。

ガソリンモデル2.4L の直4 i-VTECか、2.0Lの直4i-VTEC ハイブリッドのラインナップとなっている日本仕様からするとかなりパワフルなユニットを搭載する。

優れた動力性能を発揮することは想像に難くないが、さらに環境性能を向上させる可変シリンダーシステムを採用。燃費効率も向上した。

* * *

2021年型オデッセイは2020年8月より販売が開始される。販売価格は3万1790ドル~となる。日本円にして、およそ334万円~だ。

日本仕様の現行型がデビューして、既に7年が経っている。2016年にハイブリッドシステムを追加して、ラインナップを強化したとはいえ、いささか商品力の定価は否めない。

そこで、この北米仕様を逆輸入してみてはどうだろうか。向上した積載能力とパワフルなエンジンの組み合わせは、これまでのモデルとは違った魅力がある。

再び、日本国内にミニバンブームが巻き起こるかもしれない。

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