2020年11月13日(金)にユニクロから『+J(プラスジェイ)』が9年ぶりに復活する。 +Jとは、ジル・サンダー(Jil Sander)氏とタッグを組み、2009年秋冬から5シーズンにわたり展開した人気コレクションだ。2014年9月にも復活コレクションが発売されたが、新作が発売されるのは、9年振りとなりファッションマニアの間で話題を呼んでいる。
デザイナー・ジル・サンダー氏とは…
ジル・サンダー氏とは、ドイツ出身のファッションデザイナーで、本人が立ち上げた『ジル・サンダー』は世界的にも有名なファッションブランドである。ただ現在は、立ち上げた会社からは撤退し、ジル・サンダー社の商品のデザインはラフ・シモンズ氏のデザインチームにより行われている。
今回のユニクロ『+J』も、ジルサンダー社とのコラボではなく、デザイナー ジル・サンダー氏とのコラボである。
そんなジル・サンダー氏は、ユニクロとコンサルティング契約を結んだ理由を以下のように語っている。
「多くの提携依頼がありましたが、完璧主義者の私は滅多なことでは応じなかった。ユニクロからの話には驚いたが、経験や技術をこれからの時代に生かせる、最も適切で革新的な企画ではないかと気づいた。ユニクロは高機能素材を作り、世界の適所で生産して低価格を実現している。力を合わせれば、美しく快適で、シンプルさの中に知性やぜいたくさが感じられる服が作れるのでは、それこそ全く新しい近未来のファッションだと思う。昨今では高級服があまり売れなくなり、世界中の多くの人が普通に買える、洗練された規格品が服にも必要だ。値段は今までの服の100分の1くらいだけれど、最新の技術があればできる。この仕事は私から人々への贈り物なのです。」
このように、コメントからはジル・サンダー氏の『+J』にかける思いの強さが伝わってくる。
2020+J
今回の+Jも発売前から、シグネチャーでモダンなスタイルの+Jが戻ってくる。などとたくさんの話題を呼んでいる。
+Jの発表会ではユニクロ R&D統括責任者 勝田幸宏氏のほか、スペシャルゲストとして女優の宮沢りえが、+Jのカシミヤブレンドチェスターコート、シルクギャザーブラウス、ウールスリムパンツを着用し登場した。
今回のコレクションは“洗練されたエッセンシャル”をテーマに、ウィメンズ32アイテム、メンズ25アイテム、グッズ4アイテムを発売している。
アウターのラインナップは、メンズ・ウィメンズともに展開するハイブリッドダウン、現代的にアップデートされたメンズのリブブルゾン、ウィメンズのカシミヤブレンドチェスターコートなど、いずれも程よいボリュームと美しいシルエットが特徴的だ。
セットアップにもなるテーラードジャケットとパンツはペーパーライクなウールの素材感が+Jらしさを物語っている。オーバーサイズシャツにはクラシックなホワイト、アイボリー、ブラックに加え、遊び心のあるカラーコントラストのパターンもあり、ニットは繊細なファインゲージのカシミヤとエクストラファインメリノで構成されている。
+Jは本日11/13(金)に日本でも発売されたが、+J取扱店舗には長蛇の列ができた。SNS『Twitter(ツイッター)』のトレンドにも入り、+Jに飛び込む人たちの動画や写真で溢れた。
筆者もユニクロ渋谷店に14:00頃訪れた際、スタッフに「本日は、整理券がないと+Jはご覧になれません」と言われしぶしぶ帰宅したほどだ。
スタッフ曰く、思った以上に長蛇の列ができ、急遽整理券を配ることにした。と話していた。人気があるのは一目瞭然だ。
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今回の+Jコレクションには購入制限があり、店舗ではひとり1商品につき各色1点、+Jコレクション合計で5点まで。オンラインストアではひとり1商品につき1点までとなる。転売目的や大量買いを防ぐためだろう。RE.UNIQLOも始動させるなど、さまざまなことに取り組むユニクロからは今後も目が離せない。