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ヒュンダイのクロスオーバーSUV コナにハイパフォーマンスモデルのNが追加 2021年夏ごろより販売開始予定

ヒュンダイの大人気SUV コナにNが追加された。これは、2021年2月に行われたマイナーチェンジと共にラインナップに加わったモデルである。Nシリーズとしては4台目にあたるコナN。どれほどのパフォーマンスを発揮するモデルなのだろうか。

マイナーチェンジを受けたヒュンダイ コナ

ヒュンダイのコナといえば、2019年に北米におけるカー・オブ・ザ・イヤーのSVU部門でカー・オブ・ザ・イヤーに輝いた、日本以外では大人気の1台である。ブランドラインナップの位置づけとしては、コンパクトSUVのツーソンと比較してワンクラス下。アウディのQ2やトヨタのC-HRを競合とする。

ヒュンダイ コナの現行型は2017年にデビューした初代モデル。つまり、デビューするなりスターダムを駆け上がったのだ。そんなコナは、2021年2月にマイナーチェンジを受けている。

エクステリアデザインにも、多少テコ入れがなされている。ボンネットフード始め、フロント/リアバンパーのデザインが変更。それにより、車体の全長がおよそ40mm延長された。そのほか、LEDを採用したデイタイムランニングライトと新デザインのホイールが採用されている。

また、インテリアに関しては従来型と見た目の上では変化が少ない。オプションにてパーキングブレーキがスイッチ式にできるようになった他、アンビレントライトを追加。ディスプレイオーディオの画面が1インチ拡大し、リアシートのレッグルームがおよそ15mmほど広くなっている。

マイナーチェンジにて、いくつかの改良がなされたものの、一番の注目はヒュンダイのコナにホットなパフォーマンスモデルである「N」が追加されたことだ。

N専用の装備を纏うコナのN

マイナーチェンジ共に追加されたヒュンダイのコナN。多様性・鋭い加速・俊敏性を掲げる、スポーツグレードだ。

他のNモデルと同様、多くの専用装備が与えられている。専用デザインのフロントグリルに始まり、フロントスポイラーとサイドスカート。ボディ同色塗装が施されたフェンダーアーチにダブルウイング式のリアスポイラーを装着。アクセントカラーはレッドだ。標準仕様のコナとの違いを鮮やかに主張する。

ヒュンダイ コナNのイメージカラーはソニックブルー。他のモデルのようにパフォーマンスブルーをチョイスしなかったのは、コナがSUVであることを考慮したのだろう。

インテリアでは、ステアリングホイールも専用デザイン。デジタルメータークラスターに加え、インフォテインメントシステムは10インチ画面となり、サーキット走行可能を謳うNモデルらしく、各サーキットのラップタイムを表示することもできる。

その他、ペダルもアルミ製でスパルタンな雰囲気。シートも「N」ロゴ入りの専用スポーツシートを搭載する。

ヒュンダイ コナN

Nらしい高性能・高機能

ヒュンダイ コナNに搭載されるパワートレーンは、最高出力276PSを発揮する2.0Lの直列4気筒ターボエンジンだ。このエンジンに、8速のデュアルクラッチトランスミッションを組み合わせた。0-100km/h加速は5.5秒、最高速度は240km/hに達する。

また、ヒュンダイ コナNはエコ・ノーマル・スポーツ・N・カスタムという5つのドライビングモードを備える他、Nグリンシフト・Nパワーシフト・Nトラックセンスシフトも。

これらは、それぞれ異なる機能が与えられており、Nグリンシフトはエンジンとトランスミッションの性能を20秒間最大まで引き上げる。276PSだったエンジンの最高出力が、一時的に286PSに向上するという。

続いてNパワーシフトだが、これは加速時に作動。シフトアップの際にトルクを最大化する。最後のNグリンシフトは、ギアチェンジとシフトタイミングをよりスポーティな味付けへ変える機能だ。BMWでいえば「M」、メルセデスなら「AMG」にあたる、Nシリーズならではの高機能っぷりである。

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ヒュンダイのNは同社のモータースポーツを担当するセクションだ。部門のトップを担うのは、BMWのMを率いていたアルバート・ビアーマンである。i30Nを皮切りに、i20NからヴェロスターNと展開を続けているヒュンダイのNシリーズ。今後、ガソリンモデルだけでなく、EVや水素燃料量電池モデルにも拡大する可能性があるという。行く末から目が離せない。