東北自動車道仙台南ICより、車でおよそ15分。『伝承千年の宿 佐勘』は、仙台が誇る温泉地・秋保温泉でも屈指の歴史と伝統を持つ老舗旅館。初代当主である佐藤勘三郎より数えて、34代目。古墳時代の後期に、第29第欽明天皇の病を払った薬効から「御湯」の称号を賜った秋保温泉。そんな温泉を代々守り続けてきたのが佐藤家だ。
江戸時代の初頭には、仙台藩主であった伊達家の湯浴み御殿として繫栄。高野山から伝わったという聖火が400年に渡って燃え続けているという母屋には、当時のことを知る上で貴重な市長や伊達家ゆかりの品々も展示されている。
秋保の地で、1000年を越える歴史を歩んできた佐勘。その自慢は、やはり日本三御湯にも数えられた温泉だろう。伊達政宗も愛した湯浴み場を現代に蘇らせた名取の御湯をはじめ、露天風呂や打たせ湯、パウダールームといった設備も充実。名取川のせせらぎをBGMに、穏やかな湯浴みが愉しめる河原の湯など、バリエーション豊かな湯めぐりは佐勘ならではのものだ。
食事は、新鮮な山海の幸をふんだんに使った和の会席。仙台黒毛和牛や仙台名物である牛タン、山から流れる清らかな水で栽培された秋保米など、地元の食材をたっぷりと味わえる。季節によって変わる旬を、ゆっくりと堪能しよう。