関越自動車道花園ICより車でおよそ1時間の場所にある『新木鉱泉』は、創業が文政10年(1827年)という老舗中の老舗だ。どれほど古くから営業しているかといえば、新木鉱泉創業の年に西郷隆盛が生まれたといえば想像しやすいだろう。
この宿の魅力の1つが、秩父七湯にも数えられる温泉だ。旅館より徒歩3分の場所にある恒持神社の神様が、初代当主の夢枕に立って伝えたとされる御代の湯はとても滑らかで卵の白身のような肌ざわり。卵水とも称されるこの温泉は、さまざまな病気への効能と美肌効果があることで知られている。
開放感ある大浴場はもちろん、御影石造りの貸切風呂も完備。宿泊客だけでなく日帰りでも入浴ができるので、歴史ある名湯を心行くまで堪能しよう。
客室は、畳敷きの通常和室「朝霧の間」を始め、創業当時の面影を色濃く残す「竹の間」。専用の露天風呂を備える「いちいの間」や信楽焼造りの浴槽を設置する「もみじの間」など、1日中温泉三昧ができる部屋も。
現在は9代目となった女将が切り盛りする伝統の温泉宿で、歴史の重みを感じてみてはいかがだろうか。