城下町である松江市は、お茶どころとしても知られている。宍道湖もあるこのエリアで、歴史を感じさせるご当地グルメといえばぼてぼて茶である。
乾燥した茶の花を入れて煮だした番茶を、筒茶碗に注ぎ入れ泡立てる。泡立てる際の音がそのように聞こえることから、ぼてぼて茶というユニークな名前が付けられたという。
その発祥には所説あり、奥出雲でたたら製鉄を営む職人が立ったまま食べるために考えた労働食だったという説や、松平家7代藩主の頃の非常食だったという説もあり見解は様々。
泡立てたお茶の中に、おこわや煮豆、漬物といった具材を入れて、お茶とともに流し込むのが作法。松江が誇る、伝統の味だ。
松江市の松江城といえば、島根観光には欠かせないスポット。山陰自動車道松山JCTより、車でおよそ15分。そんな松江城の入口で、ぼてぼて茶を頂けるのが『ちどり茶屋』である。
店内にはテーブル席と座敷が用意されており、ぼてぼて茶はもちろんぜんざいやあんみつ、ソフトドリンクにアルコール類も提供している。松江観光の合間に、休憩がてらふらりと立ち寄ることができるカジュアルなお茶屋だ。