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プロキャンパーご用達『スノーピーク』の思わず使いたくなるキャンプギアとは…

キャンパー達にとってスノーピークというのは、上級者向けのブランドと考えている人も多いのではないだろうか。確かに高価なキャンプギアが多く、気軽に購入できるわけではないかもしれない。しかし、使い勝手の良さと耐久性を体感すればその価格に納得できるだろう。そこで今回は、スノーピークがなぜここまでキャンパーに愛されるブランドになったのかを考察していこう。

スノーピークってどんなブランド?

新潟県の中心地に位置する「燕三条」という町でスノーピークは誕生している。燕三条といえば世界に知られる“金物の町”としても有名で、刃物などの金属製品や洋食器などを作る職人達の技術力が高いことで知られている。

創設時はスノーピークも金物問屋として営んでいたが、登山家でもあった創業者が販売されている登山アイテムに満足が出来ず「本当に欲しいものを自分でつくる」と志したことから、アウトドアメーカーとしての一歩を踏み出したのだ。「人生に、野遊びを。」をスローガンに掲げ、人間が人間らしさを取り戻す喜びをひとりでも多く増やすことを、スノーピークは使命だと言っている。

キャンプギアは使いやすいほど人気が伸びるのは当然のことだが、スノーピークは他にない製品を作り出し、それを使用する時間の大切さや喜びを提供してくれるのだ。商品を購入しているのに、時間を提供してくれるというのは少しおかしな話かもしれないが、スノーピークはアウトドアをライフスタイルととらえている。つまり、スノーピークの製品を使うことで、そこに家族や仲間との絆や喜びが生まれ、結果として人生において豊かな時間を提供してくれるのだろう。

こだわりの一品たちを紹介

● 焚き火台

キャンプにおいて家族や仲間との絆が生まれる時間といえば焚き火ではないだろうか。かつての焚き火と言えば、地面に直接穴を掘りそこで薪を燃やして過ごしていた。しかし、スノーピークが提唱したのは「地表にダメージを与えない焚き火」といった考え方で、今では多くのキャンパーが愛用している焚き火台を開発し、焚火ブームまで巻き起こしている。

スノーピークの焚火台はシンプルな開閉構造をしているが、耐久性が抜群である。どんな熱にも負けない強靭なステンレス素材が使われており、何年使用しても修理の必要性がないほど丈夫なのである。焚火台の上部には小さな穴がいくつも開いているのだが、実はこれはデザインによって開けられたものではない。

効率よく空気を取り入れて燃焼を促すために計算されて開けられたもので、結果として視覚的なデザイン効果も生まれたのである。ものづくりにこだわるメーカーらしい製品と言える。

● テント

焚き火が終わればテントのなかでその日の終わりを迎える。就寝するだけと割り切って、とにかく組み立てやすいテントを購入してしまう人も少なくないようだ。しかし、テントの種類によっては季節や天候に左右されやすく、キャンプをする時期まで限られてしまうこともあるだろう。

そこでぜひ体感してもらいたいのが「エントリー2ルーム エルフィールド」である。春夏秋冬全ての季節をキャンプシーズンと捉えるスノーピークは、全方位にウォールを採用することであらゆる天候に対応することができる。雨や風の日は閉め切り、夏や気温が高い日は開放的に。

もちろん設営もしやすいアーチフレーム形状を採用し、ベッドとリビングがいったいとなった2ルームシェルターとなっているのも人気の理由だろう。また、吊り下げ式のインナールームとルーフシートが標準装備となっている。雨音の軽減や生地の劣化など、快適に長年使用することまで考えられている。

スノーピークのテントアイテムの中では非常にリーズナブルな価格となっているが、耐久性や機能性を妥協することはない。ビギナーキャンパーや他ブランドの愛好家にも、スノーピークのこだわりが体感出来るアイテムと言えるのではないだろうか。

● ペグ

スノーピークの数あるキャンプギアのなかでも意外なこだわりが見えたのは、テントやタープの固定に使用する「ペグ」である。かつてペグは消耗品といった考えが当たり前であったが、スノーピークはその考え方を変え、一生使い続けることができるペグを作り出した。

燕三条に伝わる鍛造製法を取り入れることで、どんなに固い地面にも確実にペグダウンをすることが可能。ペグのヘッドはハンマーの衝撃を伝わりやすい形状をしており、万が一曲がってしまった場合でも、石の上で叩き直せば何度でも使用することができるのだ。

また、地面から抜く際に便利なフック用の穴が設計されているのもありがたい。確実に打ち込め安全に抜き取れる。この小さなアイテムにまでこだわりが詰まっているのが、スノーピークが愛される理由なのかもしれない。

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スノーピークは全国に7つのキャンプフィールドを運営している。そこでは、スノーピーク製品を購入することも出来るし、レンタルでメーカーのこだわりを実際に体感することも可能だ。昨今はキャンプブームと言われているが、アウトドアは人間が素を出せる本来の場所ではないだろうか。豊かな時間が必要と感じる現代人にとっては、スノーピークはただのアウトドアメーカーではなく、ライフスタイルに変化をもたらせてくれる新たなビジョンを見せてくれるに違いない。