愛車のメンテナンスに情熱を持つものとして、厄介なのがブレーキダストや鉄粉である。ホイールやボディに付着し、見た目も悪くなるばかりか、固着してしまうと簡単には落とせなくなる。
今回は、ブレーキダストが発生する理由や、その対策として実際に使用して優秀だったおすすめのカーケア用品をご紹介する。
洗車はボディのみにあらず?
愛車のボディを洗い、ワックスをかけ、セルフでコーティングまで施すのは至福のひと時だ。太陽の反射、景色の映り込み…あるいは雨の日であっても、撥水性のコーティングを施行したボンネットの上を水玉が転がり落ちていくのは、言葉もでないほどの感動すら覚える。
だが、忘れてはいけないのがホイールのクリーニングだ。案外ここにお金や時間をかけていない、なんて人も多いのではないだろうか。イメージしてみてほしい、ボディはピカピカで新車同然。足回りに目を向けると鉄粉や泥だらけ。たとえそれが、ランボルギーニやロールスロイスのような本当の超高級車であってもがっかりしてしまうのではないだろうか。
人間で例えるなら、Ede & RavenscroftやARMANIの高級スーツを颯爽と着こなしているビジネスマンが、泥だらけのサンダルを履いているようなものだ。交渉の場で、文字通り足元を見られても仕方ないだろう。
逆に言えば、国産の廉価は量販車であっても、ボディはもちろんホイールまで丁寧にクリーニングしてあれば、それなりに見えるものだ。それだけ足元のキレイさはクルマの見え方にも匹敵するのである。
ブレーキダストが発生するワケ
泥や砂などは水洗いだけでも簡単に落とせるが、厄介なのがこのブレーキダストだ。ブレーキダストが発生する原因は、その名の通りブレーキに関係がある。
自動車のブレーキには、大きく分けてドラムブレーキとディスクブレーキという2つの方式が採用されている。この内、現在普及されているのがディスクブレーキである。
ディスクブレーキとは、円盤状のディスクローターをブレーキパッドで挟み込むことで制動力を得る方式のこと。走行中、ブレーキを踏むことでディスクローターとブレーキパッドが摩擦で削られるために、ブレーキダストが発生する。
また、一般的にブレーキの制動力が高くなれば高くなるほど、ブレーキダストは多く発生してしまう。ブレーキの制動力を上げるためには、ディスクローターのブレーキパッドの素材をやわらかくする必要がある。制動力が高い、そしてディスクとパッドが柔らかい、結果ダストの発生が多いという理屈になる。
そして、このブレーキダストが最も厄介な理由は、放置しておくと簡単には取り除けなくなる点である。ブレーキダストは発生した瞬間は摩擦により非常に高温。
しかし、温度が下がると硬化し、いわば突き刺さったような状態になる。しかも、鉄粉混じりであるため、錆付いてしまうのだ。そこまでの状態になってしまうと、一朝一夕では落とせない汚れとなり、専用のクリーナーや鉄粉除去剤を使う必要が出てくる。
SPACHANのアイアンバスターでブレーキダストや鉄粉を一網打尽に!
さて、そういったブレーキダストや鉄粉除去用のクリーナーは数多く存在する。筆者も、以前はどの製品がベストなのか、手探りでひたすらさまざまな製品を試していた。ロングセラー商品として名高いパープルマジックや、それこそクレンザーも試したことがある。
しかし、どれもしっくりこなかった。コストパフォーマンスが悪いもの、そもそも洗浄力が弱いもの、使いにくいものなど、パッとしなかった要因はいくつかある。だが、それをすべて解決してくれた製品がある。
それが、SPASHAN(スパシャン)の『アイアンバスター』だ。
SPASHANは、高級外車の輸入プロショップであるスーパースポーツコレクションが手掛ける、カーケア用品ブランドである。アイアンバスターは、そのラインナップの1つで、年々改良が加えられ、現在ではアイアンバスター4まで販売されている。
アイアンバスターの特徴は、「洗浄力」と「汎用性」だろう。基本的に、固着したブレーキダストは薬剤との化学反応により融解させ落とすしかない。アイアンバスターは、鉄粉との反応スピードが段違いなのである。洗浄力が弱いクリーナーでは落とせないほど食い込んでしまっているダストでも、あっという間に反応し溶かし出してくれる。
しかも、ボディには使用不可なクリーナーも多い中、アイアンバスターはボディにも使用することができるのだ。わざわざ、ホイール用/ボディ用と別々のクリーナーを用意する必要もない。
さらに、アイアンバスターはクリーナー独特の強烈なにおいも少ない。鼻をつくような刺激臭が苦手、という人も多いだろうが、アイアンバスター4では逆に柑橘系の爽やかな香りをほのかに感じることができる。そのような、細かな点にも配慮されている製品なのだ。
また、アイアンバスターの使い方はとてもベーシック。濡らしたホイールやボディに、2倍に希釈したアイアンバスターを散布する。アイアンバスター自体は無色透明。散布した薬液が、汚れと反応した証拠である紫色に変色したら、流水で洗い流すだけだ。
もし、付着したブレーキダストが頑固に固着しているようなら、原液をかけて化学反応を待って、同じように洗い流せばいい。スプレー散布が面倒なら、スポンジに薬液を染み込ませて、通常のシャンプー洗車のように優しく表面を撫でてやるのも手だ。
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クルマは走らなくても、気候条件や周囲の環境により汚れていくのを忘れてはいけない。鉄粉が固着して、取り除くのが難しくなって泣きを見るのは出来るだけ避けたい。
日頃からのメンテナンスが最も大切なのだ。ボディを磨いた後は、忘れずにホイールもキレイにする。そうすれば、周りからの愛車の見え方がワンランクアップするはずだ。人もクルマも、おしゃれは足元からである。