新鮮な海産物を用いた絶品グルメが最高すぎる…クルマで行きたい、富山のグルメスポット

HC編集者

4年前

富山県は、日本でも屈指の深さを誇る富山湾を擁している。そのため、鰤やホタルイカといった新鮮な海産物が水揚げされ、それを用いた絶品グルメが多い。

そこで今回は、海の幸を中心に、車で富山を訪れた際は絶対味わっておきたいご当地グルメを紹介する。

ばんや料理ひみ浜

富山県を代表する冬の味覚と言えば寒鰤だ。この寒鰤、寒い時期に獲れた鰤なら全てが寒鰤と呼ばれるワケではなく、冬の日本海で水揚げされた鰤のみが「寒鰤」を名乗ることが許される。

産卵期を控えた寒鰤にはたっぷりと脂が乗っており、刺身や寿司、しゃぶしゃぶといった様々な調理法で食べられている至高の食材の一つだ。

そんな寒鰤を食べられる名店が、北陸自動車道小杉ICより車でおよそ40分。富山県氷見市の『ばんや料理ひみ浜』である。富山湾で獲れた海産物を使った様々な料理を味わうことができるが、やはり味わっておきたいのは冬にのみ提供される「ぶりしゃぶコース」だろう。

店主自ら毎朝市場で目利きの上仕入れる本鰤は、10キロ以上の最高級品。重さによって味が異なる鰤は、10キロを越えたものが最高なのだとか。観光地で食べる見かけだけの料理は提供しないと豪語する、この店のこだわりは本物だ。刺身や鰤大根、しゃぶしゃぶに塩焼きと、寒鰤を余すところなく堪能しよう。

松月

寒鰤を始めとして、豊富な海産物が水揚げされる富山湾だが、中でも珍しいのが白エビである。白エビ自体はいくつかの海に分布しているが、取引目的で漁が行われているのは富山県だけという地元ならではの名品といえる。

白エビは身体は薄く桃色掛かった透明色をしており、その姿の美しさから富山湾の宝石や海の貴婦人とも呼ばれている。見た目はいいが、味はどうかといえばもちろん美味。生食や天麩羅、かき揚げなど火を通してもその美味しさが損なわれることはない。せんべいやハンバーガーの具といった変わり種として使われていることもある。

そんな白エビを味わうのなら、明治44年創業の老舗『松月』だ。長野自動車道松本ICより、車でおよそ2時間。富山県知事より、「とやま色の街道における食の語り部」にも認定されている歴史と伝統あるこの料亭は、富山市岩瀬港町にひっそりと佇んでいる。

富山湾で水揚げされる旬の味を頂くことができるが、やはり白エビ料理が絶品だ。ねっとりとした食感と追いかけてくる甘みを味わえる刺身を始め、頭から尻尾までまるごと食べられる唐揚げ、純白の身をすり身にして小判状にして焼いた福団子など、バリエーション豊かな白エビ料理が並ぶ。落ち着いた雰囲気の店内でゆっくりと富山湾の海の恵みに感謝だ。

大喜

富山県のグルメを語る上で、どうしても外せないのが富山ブラックラーメンであろう。その名前の通り、真っ黒なスープが凄まじいインパクトを放つこのラーメン。スープの色は濃くても、味は案外アッサリ……というラーメンも多いが、富山のブラックラーメンは見た目通りの強烈な濃さが魅力だ。

この濃さは、1955年ごろに起きた富山大空襲の復興を行っていた肉体労働者のために考案されたという背景があり、ご飯を店に持ち込んでラーメンをおかずにして食べるというスタイルからきたものだという。

この個性的な富山ブラックラーメンを生み出したのが、昭和22年創業の『大喜』である。安房峠道路平湯ICより、国道471号線へ。富山市内、西町まで一般道を走ることおよそ2時間。創業当時から変わらない外観の建物の暖簾を潜ると、左右にカウンター席が並ぶ。看板メニューはやはり「中華そば」だ。富山ブラックとは、この中華そばが真っ黒だったことからお客が呼び出した所謂総称である。

トッピングされる具材はチャーシューにメンマ、刻みネギをベースに、たっぷりのブラックペッパーが振りかけられる。スープをほどよく吸い込んだ中太麺を持ち上げると、茶色に変化した麺に驚かされるだろう。

スープは見た目通りのハードパンチャーで、ライスと交互に食べなければノックアウトされてしまいそうなインパクトだ。味をまろやかにしたいのなら、生卵の追加オーダーもおすすめ。当時から変わらない富山の味を1度は味わってみてほしい。