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【欧州トヨタ ランドクルーザ】改良新型を発表…“ぴったり”なクルマに

2020年8月31日、欧州トヨタは2021年モデルとなったランドクルーザーの改良新型を発表した。トピックスは一部エンジンの性能向上と特別仕様車の追加だ。今回は、新しくなったランドクルーザーの詳細に迫る。

海外でも人気が高いランクル

海外の自動車事情に興味がない人からすると驚きの事実かもしれないが、ヨーロッパで言うところの「ランドクルーザー」とは、日本でランドクルーザー プラドと呼ばれているモデルである。

では逆に「ランドクルーザー」自体をヨーロッパでなんと呼んでいるかといえば「ランドクルーザー V8」(現在は200系 ランドクルーザー)となる。

つまり、今回改良を受けたのはモデルでいえばランドクルーザー プラドとなる。ランドクルーザー自体のモデルチェンジも常々噂されているが、時期などはハッキリしていない。

さて、ランドクルーザー プラドは1984年、70系 ランドクルーザーの派生モデルとして誕生したモデルだ。大型化の一途を辿ったランドクルーザーに比べ、扱いやすい現実的なサイズと4輪駆動ならではの走行性能は乗用車から派生したモデルだと思えないほどの完成度を誇っている。

そもそも、四駆が必ずしもビッグサイズでなければならない理由はどこにもない。SUVであっても現在のトレンドはコンパクトSUVであるし、メルセデスのGクラスやジープのラインナップなど、大型でなくても独特の存在感を放つモデルは多く存在している。

ランドクルーザー プラドは、ぴったりサイズの本格派なのだ。

ディーゼルエンジンの性能向上に注目

ヨーロッパ市場におけるランドクルーザーの改良は、日本市場からおよそ1月遅れる形での発表となった。現行モデルとなっているのは4代目にあたり、150系プラドと呼ばれている。

今回のマイナーチェンジでは、エクステリア/インテリアデザインの変化は見られない。注目なのは、ディーゼルエンジンの性能向上である。具体的には、ターボチャージャーを大型化することで出力をアップした。

採用されているディーゼルターボエンジン「1GD-FTV型」は日本/欧州仕様で同様のスペックとなるが、2.7L 直列4気筒ディーゼルターボのパPS/最大トルワーは、最高出力204PS/最大トルク500Nmに引き上げられた。従来の仕様に比べ、27PS/50Nm向上したことになる。

この改良により、さらに力強い走りを実現する。6速のオートマチックトランスミッションとの組み合わせにより、最高速度は175km/hとなり0-100km/h加速は9.9秒に達した。改良前と比べると、およそ3秒も短くなった。

さらに、EUの厳しい排ガス規制により順応するためにストップ&スタートテクノロジーを採用。CO2排出量を低減し、燃費性能も向上させている。

エンジン出力の向上は、車体重量が重くならざるを得ないSUVカテゴリにおいて歓迎すべき改良だ。トルクが挙がることで、低~中速度域に置ける加速性能の劇的な改善が期待される。

安全装備とコネクティビティもアップデート

エンジン性能の強化と共に、安全装備のアップデートも行われた。搭載される安全装備は、トヨタが誇る第2世代のToyota Safety Senseである。

今回その機能が全面的に向上。お馴染みであるプリクラッシュセーフティの検知範囲を拡大し、レーンディパーチャーアラート、ロードサインアシストや先行車発信告知機能が標準装備されることとなった。

また、マルチメディアシステムとコネクティビティも刷新されている。タッチ操作とカスタマイズが可能なディスプレイを備え、AppleCarPlay®とAndroid Auto両方に対応。

ソフトウェアの応答を高速化し、天気や渋滞場をリアルタイムで取得。ワイヤレスでの地図アップデートも可能だ。

※ ※ ※

マイナーチェンジと共に追加された特別仕様車・ブラックパック(ブラックエディション)では、内外装に「黒」を基調とした専用の装備が与えられる。フルダーククローム仕上のフロントグリルやリアのガーニッシュがその一部だ。

オフロード/オンロード問わず高い走行性能を発揮するランドクルーザー。今回のマイナーチェンジにより、それらはより洗練されることとなった。

行きたい場所どこにだって連れて行ってくれる――ランドクルーザーにはそんな言葉がぴったりだろう。

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