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【ゴードン・マレー・オートモーティヴ 「T.50」】50周年を記念したスーパーカーの詳細を公開

現地時間で2020年8月4日、ゴードン・マレー・オートモーティヴが、『T.50』の全貌を明らかにした。翌年1月より生産を開始するこのスーパーカーは、限定100台という極めてプレミアムなモデルだ。販売価格は、日本円でおよそ3億2605万円と、価格もプレミアムである。

ピュア・イタリアン・スーパーカーを目指して

ゴードン・マレー・オートモーティブとは、これまでF1に投入されたマクラーレン・MP4/4やブラバムのBT46Bを始め、ロードカーではマクラーレン・F1といった数々の名車を手がけたカーデザイナーであるゴードン・マレー氏が、2017年に設立した少量生産のカーブランドである。

今回詳細が明らかになったT.50は、ゴードン・マレー氏自身の50年という長きに渡るキャリアと、50番目のデザインであることを表現するために名づけられた。そのため、これまで手がけたモデルの中で、最もピュアかつ軽量なドライバーを中心に設計されたスーパーカーである。

エンジニアリングを始め、デザインやスタイリングなど、細部に至るまでゴードン・マレー・デザインが行われ、心臓部となるエンジンやボディ、シャシーはイタリア製となり、他の細かな部分もすべてイタリアより取り寄せて作り上げられる正真正銘のイタリア製スーパーカーとなっている。

ゴードン・マレー・オートモーティヴ T.50

400mmの巨大なファンを備える独特なエクステリア

1991年から2004年までマクラーレンに在籍していたゴードン・マレー氏のノウハウが注ぎ込まれ、ロードカーとして先端のエアロダイナミクスを取り入れたデザインが採用されたT.50。エクステリアデザインで最も特徴的なのは、車体後部に備わる巨大なファンだろう。

直径400mmのファンは、車体の下部より流れる空気を導くことで、強烈なダウンフォースを発生させる。このメカニズムについて、モータースポーツに詳しい人には合点がいくだろう。

T.50に採用されているこの大きなファンは、ゴードン・マレー氏が設計し、1978年のF1世界選手権に投入。初戦から勝利を飾りながらも、規約に違反している可能性があるとして他チームより抗議が殺到し、お蔵入りとなってしまったブラバム・BT46Bより受け継がれたものなのだ。

しかし、このT.50に採用されているファンは、ブラバム・BT46Bのそれとは大きく異なる。車体下面やリアに装着される可動式エアロパーツと連動して稼働するのだ。

マックスでダウンフォースを50%アップさせ、空気抵抗は12.5%低減。ラムエア誘導との組み合わせにより、エンジン出力自体もおよそ50PS向上させることも可能だ。

レブリミット1万2100rpmの3.9L V型12気筒自然吸気エンジンを搭載

パワートレーンには、1958年に創業したレーシングエンジンビルダー・コスワース製を搭載する。最高出力663PS/最大トルク467Nmを発生させる3.9L V型12気筒NAエンジンは、レブリミット1万2100rpmを誇る。

アストンマーティンのハイパーカー・ヴァルキリーでもレブリミットが1万1100rpmであるから、この数字がいかに桁外れかおわかりいただけるだろう。

また、この超高回転型エンジンは、エンジンブロックに高強度アルミニウムブロックを採用。コンロッドやバルブ、クラッチハウジング等にはチタン材を用いることで、エンジン総重量をたったの178kgに抑えることに成功している。

レーシングカーをそのまま公道で走れるようにしたようなT.50であるから、ドライバーにかなりの運転技術を求めてもおかしくはない。

しかし、そのような不安は無用の長物である。T.50では2パターンのエンジン制御マップが用意された。普段使いにも適した「GTモード」と、エンジンの特性を全て使い切るような走りを可能にする「Powerモード」である。

T.50が街中をゆったり流している姿を想像するとなんともユニークだが、サーキットに出れば本性を表すということだろう。

* * *

シャシーやボディはフルカーボン製。軽さや耐久性、ねじり剛性の強さは言わずもがなだろう。驚くべきことに、T.50はボディ全体で150kg未満しかないという。車両重量は1tを切る986kgを実現した。これにより、パワーウエイトレシオは150.77kg/100PS。まさに化け物である。

こうした性能を有するT.50だが、ストイックなだけではなくインフォテインメントツールとしてApple CarPlayとAndroid Autoにも対応している。決して、時代の流れに逆らった反逆的なマシンではないのである。

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